年末・年始に読みたい本♪
ぼちぼち、冬休みの話題が出る時期ですね。 今年読んだ本の中で、私のおすすめ本を何冊か、ご紹介いたします。
先ずは、『哄う合戦屋』 北沢 秋 双葉社・刊
完全に「ジャケ買い」です。 『のぼうの城』の「オノ・ナツメ」の時とおんなじです。 今回も「志村貴子」の絵に惹かれて買ってしまいました。 しかし、前回同様、面白かったです。 舞台は天文年間の「中信濃」、土豪が割拠する山深い小さな城に稀代の軍略家がやって来た。 連戦連勝の「合戦屋」しかし、何故か何年か後、城を離れる孤高の男・・・ 著者デビュー作にて大ヒット作、一ヶ月で4刷りは実力でしょう。 この人には「物書き」として人を惹きつける筆致が感じられます、時代劇・歴史好き、で無い人にも読んでいただきたい「愛と男のロマン」です。 次作が待ち遠しい作家のひとりになりました。
続いては、『鷺と雪』 北村 薫 文藝春秋・刊
『街の灯』『玻璃の天』に続く、お抱え女性運転手・別宮(べつく)みつ子と令嬢・花村英子の通称「私のベッキーさん」シリーズの完結編。 時代は昭和七年から十一年の暗い時代、身近な事件から、あの二月の軍靴の響きまでを時代背景を活かしつつ胸打つ作品に仕立ててあります。 第141回・直木賞作品ですが、第一作目の『街の灯」のベッキーさんと英子嬢の出会いから読んでいただきたい作品です。 考えるに著者は一貫して「人と時代」を見つめる作品を書き続けていると思います。 以前の作品『ひとがた流し」もそうでした。 一作目の「街の灯」の表紙も載せておくことにします。 一作目と二作目は、「文春文庫」にても刊行中です。
『きなこ』 百瀬しのぶ 小学館・刊
香川を舞台とした、見習い警察犬と見習い訓練師の感動のキズナ。 ずっこけ見習い警察犬「きなこ」と、これまた見習い訓練師「望月杏子」通称あんこ。 「あんこときなこ」、このベタなセンスが好きです。 帯にあるように来年の夏公開の映画の原作本、カラー写真がいっぱいの楽しいドタバタコメディー、愛あり笑いあり、そして涙ありの一冊です。 「フィクションです」って書いて無いけど、ノンフィクションじゃ無いみたいです(笑)
犬つながりではありませんが・・・ 『星守る犬』 村上たかし 双葉社・刊 ささいなボタンのかけ違いから離婚された「おとうさん」を慕って付いて来る犬の「ハッピー」との短い旅の心温まるエピソード。 自宅を売って、「おとうさん」の生まれ故郷を目指す二人に訪れる様々な出来事。 不幸な少年の裏切りやハッピーの病気、そして「おとうさん」の難病も・・・ 一話目から「おとうさん」が死んだという事実は語られます。 そして、死体発見時「おとうさん」は死後一年から一年半、「ハッピー」は死後三ヶ月。 この死後七ヶ月から一年三ヶ月の差が物語るものは・・・ その後日談「向日葵」も収録した、四コマ漫画の雄、村上たかしの初めての感動ストーリーコミック。 ちなみにタイトルの「星守る」は望んでも手に入らない(高望みの)ものを見続けている犬と作中で書いてます。 そして「生きてく限りは、人間も・・・」とも。 感涙必至の一冊です。 『鞄 図書館』 第一巻 芳崎せいむ 東京創元社・刊 あらゆる書物を所蔵するという、幻の「鞄図書館」。 貸し出し期間は一年間、使い込まれた風合いの小さな姿のその中に、無限の世界を秘めた“喋る”鞄と、トレンチコートに身を包み寡黙に旅を続ける司書。 そんな二人と出会った人たちとの交流を描く、有る意味「読書ガイド」ともいえるハートウォームコミックス。 ゲーテの言葉を引用する“鞄”の洞察力が秀逸です。 同じように古本コミックスにまつわる「本と人」の交流を古本漫画専門店を舞台に描く『金魚屋古書店』の著者が、またまた本好きに捧げる一冊です。 『乙嫁 (おとよめ) 語り』 第一巻 森 薫 エンターフレイン・刊 前回、英国ビクトリア朝を描いた「エマ」(全10巻)から一年。 今度の舞台はアジアとヨーロッパを結ぶ、中央ユーラシアです。 遠く山を越えてやって来た「花嫁」は二十歳、娶った「花婿」十二歳。 歳の差を越えて育まれる二人の愛・・・ 物語は始まったばかり、前作でビクトリア朝の「メイド」の世界を活写した著者が、新たな未知の世界に誘います。 考え方、生活風習、家族間のあり方、これからの展開が楽しみなコミック・シリーズが又一つ増えました。 『大奥』 第五巻 よしなが ふみ 白泉社・刊 時は、江戸時代 奇病の流行により男子が「若死に」し極端に男性不足に陥った時代のお話。 将軍は女性に「大奥」は男性に、逆転現象から男女の世界を炙りだす、著者特有のセンスが光る、パラレルワールド時代劇コミックス。 第五巻は益々盛り上がりを見せる「犬公方・綱吉」の女性将軍編。 男と女の情念が渦巻く第一巻から是非、お読み下さい。 『きのう何食べた?』 第三巻 よしなが ふみ 講談社・刊 同じく、よしなが ふみ の好評シリーズ・コミックス。 ゲイで料理好きの主人公を巡る悲喜劇の模様を毎回の献立と共に描くコミックシリーズ。 レシピが細かくて、ある意味「料理本」といっても差支えがなさそうな一冊です。 夫婦者にしなかった著者の世界観がユニークです。 『夜叉桜』 あさのあつこ 光文社文庫 前作『弥勒の月』で時代劇デビューした、『バッテリー』で有名な児童文学者の時代小説・第二弾! 前作同様、定町廻り同心・信次郎、小間物屋主人・清之介、岡っ引き・伊佐冶の活躍する好評シリーズ。 これ以上続くとシリーズ名が必要では心配しています。 YAから時代劇、ほんとに書けるの?との心配は一作目で霧散しました。 何よりも人間の心理を深く見つめた物語に今回もはまってしまいました。 清之介の過去が判る前作より是非、お読み下さい。 『片耳うさぎ』 大崎 梢 光文社文庫 書店員を探偵にした「威風堂書店事件メモ」シリーズが好調の著者が贈る、旧家のお屋敷を巡る、ホラーあり、横溝あり、乱歩あり、のコージーミステリー。 探偵役はなんと小学六年生! 中学三年生の「さゆりちゃん」を頼りに、二人の少女の冒険が始まります。 古い大きなお屋敷にさわやかな新風を吹き込む心温まるミステリーです。 『神の守り人』 上・(来訪編) 下・(帰還編) 上橋菜穂子 新潮文庫 言わずと知れたファンタジー小説「守り人シリーズ」の第五弾! シリーズ十作の中間点です。 短槍使いの女用心棒「バルサ」の冒険譚、いよいよ佳境に入ります。 一巻で用心棒を勤めた、若き皇太子「チャグム」を描いた「旅人シリーズ」も平行して書かれています。 最終巻三作にて合流する大河ドラマ。 単行本では完結しています。 私は文庫版での読書なので結末は未だ判りません、単行本で読み終わった方はこの項は飛ばして下さい。 そして、どうぞ結末は教えませんように(笑) 『うたの旅人』 朝日新聞be編集グループ編 朝日新聞出版・刊 朝日新聞 土曜の別刷り「be」に好評連載中の『うたの旅人』の単行本。 美空ひばりの「川の流れのように」 かぐや姫「神田川」など、名曲の舞台を訪ねる写真紀行。 美しいカラー写真と共に名曲誕生の世界に誘います。 歌詞も掲載されていて思わず口ずさんでしまいます。 以上、独断と偏見の「ぶんぶんの年末・年始のお勧め本」でした。 よろしかったら手に取ってご覧下さい。 いつも有難うございます。 では、又♪
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