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2020年7月

2020年7月 1日 (水)

6月の読書記録 読書メーターより

6月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:5534
ナイス数:2930

新装版 鬼平犯科帳 (15) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (15) (文春文庫)感想
【図書館】一気に読み終わりました、ちょっと拍子抜けしました。 やはり、鬼平は短編の方が良いのかと思いました。 長丁場だとダレル気がします、鬼平の閃きも時間稼ぎかピンときません。 雲竜剣の遣い手は親子とは思わなかった、もっと親子の情愛が見たかった。 ともあれ、まだまだ池波の世界は続きます。 さぁ、次に行くぞ~ 
読了日:06月02日 著者:池波 正太郎
嫁ぐ日 狸穴あいあい坂嫁ぐ日 狸穴あいあい坂感想
【図書館】完結したと思ってたシリーズの完結編、で良いよね。 紆余曲折があって、とうとう思い人の元へ嫁いだ結寿、八丁堀の暮らしを満喫して下さい。 でも、この終り方は続く可能性もある。 逃げ道を作って置いたのでは無いでしょうか。 七年かけて考えた結論が、いつも幸せを願う作者の心遣いだと思います。 また、いつか香苗の成長と共に戻って来てもらいたい、著者のライフワークになってもおかしくない物語です。 
読了日:06月04日 著者:諸田 玲子
新装版 鬼平犯科帳 (17) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (17) (文春文庫)感想
【図書館】鬼平の特別長編、どうも長編は苦手です。 推理が甘いというか、もったいぶって終局でネタ晴らしを掛けるのが下手。 池波先生は短編で小気味が良い、洒落っ気が特徴、やはり短編の作家かと思う。 弥一郎の使い方も最初と最後に使い、もっと使いまわした方が良いと思う。 長編は頁数があるので興奮を最後まで使い切れないんじゃ無いかな。 風呂敷を広げきって、たたみ方を間違える。 毎回、鬼平を描くのは大変だと思います、長編は池波さんの息抜きなのかも知れません。 鬼平も年を取り大変だとの科白が徐々に出て来た。
読了日:06月07日 著者:池波 正太郎
仕掛人藤枝梅安総集編アンコール 梅安神無月 (パーフェクト・メモワール)仕掛人藤枝梅安総集編アンコール 梅安神無月 (パーフェクト・メモワール)感想
【再読】池波原作は面白い、さいとう・たかお版は動きが早く臨場感が抜群。 何も考えなくて読めるのが良い。 仕掛人の悲哀がしみじみ感じる、相棒の彦次郎が心配で梅安の様子をみる場面が良く出てる。 小杉十五郎がニヒルさを醸し出していて剣の達人さが良い。 昼下がりにぱらっと開くにはちょうど良い劇画本。
読了日:06月08日 著者:さいとう たかを,池波 正太郎
希みの文 風の市兵衛 弐 (祥伝社文庫)希みの文 風の市兵衛 弐 (祥伝社文庫)感想
【図書館】市兵衛さんも遂にお江戸に帰る事に、その前に、頼まれ事を。なんか用事の進め方がいろんな方向に伸びて判りづらい。すんなりストーリーを追えばいいのに感想やら説明で、頭に入らない。話を3つ入れたのが盛り込み過ぎ、両替商の事件は「鬼しぶ」を出したいだけで不要では無かったか。その分、辻斬り事件と敵討ちに勢力を向けても良かったと思う。 決闘も市兵衛らしさが無く、風の剣の説明はあるが、実際の活躍が無いので肩すかし。 もう、話を創るのがしんどくなって来たのかな。 なら、終わらせて新シリーズを考えても良いのでは。
読了日:06月10日 著者:辻堂魁
新装版 鬼平犯科帳 (19) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (19) (文春文庫)感想
【図書館】図書館の休館も終わり順調に読み進める。 今回の目玉は「逃げた妻」と「雪の果て」の連作。 女の生き様もあると思うが、亭主・藤田の優柔不断が、イライラする。 先妻と別れ(逃げられ)後妻と暮らすが、また先妻に戻る。 魅力があるので、さもありなんと思うが、物語としてどうかな。 池波さんの考えに偏りがあるのでは・・・また一人、密偵が死んだ。 殺すために登場させるのは酷だなぁとしみじみ思う。 ハイライトの為に死を用意するのは物語としては成立するも、人情的に割り切れません。 ・・・利平治!
読了日:06月11日 著者:池波 正太郎
新装版 鬼平犯科帳 (18) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (18) (文春文庫)感想
【図書館】冒頭の「俄か雨」に登場する細川峯太郎を最後の「草雲雀」にも登場させ変化と同心の心得を説くのが凄く良い。 勘定方の峯太郎は何と言っても腕っぷしが無い、浮気相手の「お長」とも暴漢に襲われた時、平蔵に助けられている。 その峯太郎が外回り同心として盗賊を見張っている時、又しても「お長」が絡んで来る、男の浮気心を微妙につく傑作だと思う。 密偵の仁三郎の苦悩を描く「一寸の虫」また一人、密偵が消えた。 「おれの弟」に鬼平の誠を見た、京極備前守もなかなかの役者である。そろそろ、終盤に近付いて来た、大事に読もう。
読了日:06月12日 著者:池波 正太郎
新装版 鬼平犯科帳 (16) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (16) (文春文庫)感想
【図書館】読んだのに抜かしてしまい遅ればせながら登録。 もう、本も手元にない、記憶を頼りに読後感を書くと、「霜夜」何となく昔を思い出させる話です。 
読了日:06月12日 著者:池波 正太郎
黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続感想
【図書館】やっとリクエストが回って来た。 皆さん、他の小物の感想はあるが、表題作となると腰砕け。 この、長編をどう料理して良いか、迷うんだろうな。 これは宮部のパラレルワールド、いろんなゲーム感覚を試したんだと思う。 これと言って、答えが用意してない、モヤモヤが残る作品かと思う。 御神火御殿に集まる人種も様々、見切り発車で進めた結果、訳が分からなくなったという作品。 百物語だから結論が曖昧でも良い話なのかも知れません。 作品的には何か教訓のような意味合いがあった欲しかった。
読了日:06月16日 著者:宮部 みゆき
新装版 鬼平犯科帳 (20) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (20) (文春文庫)感想
【図書館】いろんな要素を詰め込んだ「鬼平」も、もう20巻、いろいろ楽しまさせて貰っている。 やはり、「寺尾の治兵衛」にとどめを差す、あれだけ計画して最後は狂人の手に掛かる。 偶然と言うものは避けられない、良い事もして悪事も手掛ける、人間の魔の悪さという事をくれぐれも感じさせる。 鬼平の良い所は、すべて思ったように行かないという人生観だと思う。 娘には罪は無い結婚式の支度金を五郎蔵に持たせる平蔵の優しさ、良いよねえ。 秋山小兵の名前が出るのが嬉しい、ちょっとサービスしたのかな。
読了日:06月17日 著者:池波 正太郎
新装版 鬼平犯科帳 (21) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (21) (文春文庫)感想
【図書館】いろいろな顔を見せる「鬼平」、そこが魅力なんだよな~。いよいよ、踏ん張れない歳になって来た、何とかお役目を全うせねば。 でも、ひとたび剣を抜けば一刀流の腕前、秋山小兵衛の歳までガンバレ!「春の淡雪」がどうしょうも無い、もどかしさを感じて、何故そこまで博奕にのめり込んだのか、馬鹿だなぁ。鬼平の思いやりも水の泡、大島勇五郎の最後はあっぱれ。何故、日頃の生活にそれを出せなかったのか・・・「男の隠れ家」は、盗賊物でないけれど、吉野家清兵衛の気持ちは判る、奥方の丸坊主姿に溜飲が下がる。弥七の気持ちは判る。
読了日:06月18日 著者:池波 正太郎
新装版 鬼平犯科帳 (22) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (22) (文春文庫)感想
【図書館】長編はあまり好きじゃない、と行って来たが、これは最初から食いついた。 また細川峯太郎のしくじり話かと思ったら、とんでもない話だった。 峯太郎の話が入り組んで、仇敵が絡んで来て、平蔵一家、知り合い、下僕まで殺される事に、何の恨みかさっぱり見当がつかぬ鬼平に、次々と起こる不祥事。 複雑な思惑を孕んで物語は全く予想もつかぬ方向へ。 平蔵の過去の旧悪が姿を現わし、鬼平、絶体絶命のピンチに。 グイグイ引き込まれるもこういった長編なら大好物です。 あと、2巻残り少ないです、大事に楽しもうと思います。
読了日:06月19日 著者:池波 正太郎
すみれ屋敷の罪人 (宝島社文庫)すみれ屋敷の罪人 (宝島社文庫)感想
【図書館】いや~本格的なミステリーを読んだ感じ。 徹頭徹尾、すみれ色に染まったミステリーでした。 颯爽とした探偵役が出て来なかったのが残念と言えば残念。 どこから騙されているのか、どこまで本当なのか、翻弄される快感。 渡米の事は多少、辻褄合わせの感はあるが戦争中という事で良しとしよう。 くるくる変わる視点の動きについて行くのが精一杯、こういうストーリー展開も悪くない。 「偽りの春」以来の作品だが、一ひねりあるストーリーも良いもんだ。 もう少し、この二人のコンビの動静を見守りたい。
読了日:06月21日 著者:降田天
新装版 鬼平犯科帳 (23) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (23) (文春文庫)感想
【図書館】平蔵に腹違いの「妹」が登場。 やはり血は争えず、男勝りである。 しばらくは秘密との事だが、同心・小柳と夫婦になるなら、これからもひと波乱ありそう。 今回は隠し子二人の動静が凄い事になっている。 片や鬼平の腹違いの妹、片や大盗賊の娘・荒神のお夏。 性格もまるっきり違う二人だが、やけに気風の良い所がそっくり。 池波さんは長く活躍して行きそうに設定したのだと思う。 特にお夏は取り逃がした具合から再度登場の場面を用意した事だろう。 お園と小柳夫妻は、これからと言うところなのに・・・
読了日:06月23日 著者:池波 正太郎
新装版 鬼平犯科帳 (24) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (24) (文春文庫)感想
【図書館】遂に来てしまった・・・生あるものは、いつか死ぬと、判っていても「著者逝去の為未完」は悲しい・・・さぞかし心残りだったろうな、それとも人生そんなものだよと笑っていたのだろうか。 物語がさあこれからと言った処で「未完」気持ちが置いてけぼりになる、もう居ないんですね。 思えば沢山のお話しを読ませてくれた作家さんです。 こういう江戸っ子気質の文体はもう読めないのでしょうね。 今までありがとうございます。 改めて冥福を祈ります。 長谷川平蔵の物語、面白かったです。
読了日:06月24日 著者:池波 正太郎
ユーカリの木の蔭でユーカリの木の蔭で感想
【図書館】本当に興味の広い人だ、古本屋巡りもそうだが、一つの事を追いかけるとまっしぐら。本当に本の事が好きなんだろうな。一つの事から、又一つ謎が繋がって行く、こんな思考回路は文学者はみんな持っているんだろうか。 しかし、知識の豊富な人だ。どんどん湧き出している、たぶんこういう人は人生に飽きるって事は無いんだろうな。自分が持っている「現代作家自作朗読集」の事が書いてあることが嬉しい。意外と持っている人は少ないと思う、添付のソノシートは聴こえるかどうかは定かではありませんが(笑)いろいろと遊ばせてありがとう。
読了日:06月26日 著者:北村 薫
新装版 乳房 (文春文庫)新装版 乳房 (文春文庫)感想
【図書館】鬼平シリーズの番外編。 ひとりの女の数奇な人生に鬼平を絡めて描く作品。 「不作の生大根をかじってるようだ」と言われ続けた女、それが男の手によって生まれ変わるマイ・フェア・レディ的な物語。 お松の人生に影を落す男たち、それに関わって行く長谷川平蔵。 平蔵の火盗改めに任命される当初にスポットを当てて、人殺しの女の紆余曲折の人生をサスペンスフルに描くスペクタル・ロマン。 「男には無い乳房が女を強くする」と鬼平は言うが・・・長編の傑作と思う。
読了日:06月26日 著者:池波 正太郎
「鬼平犯科帳」お愉しみ読本 (文春文庫)「鬼平犯科帳」お愉しみ読本 (文春文庫)感想
【図書館】鬼平を最終巻まで読んじゃったから鬼平の世界に浸りたくて借りて来た。 単なるバラエティ・ブックではなく一つ一つに考察があるのが良い。 鬼平と言う人物に焦点を集めて、魅力とか刀剣の趣味とか、はたまた人心掌握術まで、ありとあらゆる角度から掘り下げる書。 やはり最後まで読んで開く方がベストだと思う。 その都度、鬼平の世界に引き戻されるというか余韻をかき乱すフレーズが沢山詰まっている本。 読んでいて楽しい本。
読了日:06月29日 著者:

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