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2019年9月

2019年9月10日 (火)

8月の読書記録 読書メーターより

8月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3244
ナイス数:2650

アロワナを愛した容疑者 警視庁いきもの係アロワナを愛した容疑者 警視庁いきもの係感想
【図書館】一気に即読み、いつもの「いきもの係」の世界に入れました。謎解きと須藤・薄のボケとツッコミ、他を寄せ付けない薄の動植物の博学と、群を抜く世界観で面白い一冊です。しかも、「福家警部補」が出て来ると来れば面白くない筈が無い。しかし、ほんのおまけ程度、本編は他社の福家シリーズ新刊で、これは詐欺だよ。 顔見世程度なら表紙その他に出し過ぎだよ。いつもワサワサしてるうちに事件が解決、これで良いのだろうか、最初の頃はもっと謎解きしてたと思うけれど。最近は「名探偵コナン」の脚本で忙しいから、こちらは手抜きか・・・
読了日:08月01日 著者:大倉 崇裕
夢胡蝶 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)夢胡蝶 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
【図書館】今回の主役は彦弥、纏い持ちの軽業師です。 一方、舞台となるのは不夜城・吉原です。 彦弥との約束を楽しみとしている花魁の花菊、二人の情愛を縦軸に吉原の火付けの下手人を炙り出す源吾ら行動を横軸に豪華に織り上げた一代絵巻。 花菊と彦弥、花魁・時里と本荘藩火消・鮎川転、縺れに縺れた糸はどう解きほぐしていくのか。 そして、やっぱり最後は団結力、新庄藩火消の心意気だ。 良く練れたストーリーである、今村翔吾ますます期待できる作家である。 最後に花菊に掛けた一言が泣かせる、「〇〇、行ってくる」泣いちゃうよ。
読了日:08月02日 著者:今村翔吾
北斎まんだら北斎まんだら感想
【図書館】面白そうなので借りて来た、「まんだら」と言うほど曼荼羅化していない。 信州・小布施から北斎の弟子入りに来た高井三九郎(後の高井鴻山)の眼から見た北斎、お栄(葛飾応為)池田善次郎(渓斎栄泉)らの営みを描く。 お栄と三九郎のやり取りからかいま見る江戸情緒、もう少しつき進んだエピソードがあっても良かったと思う。でも、筆運びというのかスムーズに話が進む、良い作家と思う。もっと色っぽい仕草があればなあと、でもお栄40歳三九郎16歳ではどうにもならないか。 善次郎がその点大人として絡むが淡泊。読み足りない。
読了日:08月06日 著者:梶 よう子
前夜 奥右筆外伝 (講談社文庫)前夜 奥右筆外伝 (講談社文庫)感想
【図書館】それぞれの「前夜」、そうだろうな、昨日があって今日がある。 奮闘前のほのぼのが良い、一人、違う人がいるけど。 こうして見ると女性のその前も読みたくなる、瑞紀と母の関係とか、絹の少女時代とか。 続編は要らないと思う、一応の決着を見たし。 ダラダラ続けても良くない、印税が欲しければ別だけど。 佐伯某氏になって欲しくないから。 後日談とか番外編で充分、永い戦いの余韻に浸りたいと思います。 ご苦労様でした。
読了日:08月08日 著者:上田 秀人
玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
【図書館】シリーズ第8弾! 二年とちょいで、ここまで書きつづけて来たとは凄いの一言。 しかも、一定の水準を保ちながら・・・力量があるのでしょうね。 今回のヒーローは新庄の麒麟児・鳥越新之助、とある一件で火付け盗賊に仕立てられてしまう。 火盗改め方、役人、火消軍団に追い詰められ窮地に嵌まってしまう。 窮余の一策はあるのか、源吾はどう動くのか、好漢・新之助の明日はあるのか・・・凄い凄い、ジェットコースター時代小説、息もつかせない。 今村翔吾、ますます乗って来たようです。 田沼と治済の確執が徐々現れてきた。
読了日:08月13日 著者:今村翔吾
お茶壺道中お茶壺道中感想
【図書館】ちょっと序盤に力が入った感じ、スケールの割にコンパクトな話題が多い。 「お茶壺道中」に付随する侍の話しと思って借りて来た(笑) ところが、お茶に関する知識と出世譚だった。 いろいろなエピソードを盛り込み過ぎ、整理してストーリーを考えれば良かったのに。 仁太郎の生涯ではこのページ数では物足りない、帯に短しの感が強い。 それに、いろいろな場面に飛ぶことが読んでる者の気分を落ち着かせない。 お龍は何で登場したの? 横浜店の話しも中途半端だし。子供の話し、かと思ったら、最後の最後に仁吉と三吉が出て了。
読了日:08月15日 著者:梶 よう子
死神刑事死神刑事感想
【図書館】「福家警部補」「生き物係」の大倉崇裕の刑事物と言う事で読んで見た。 少し強引と言うか御都合主義が見受けられる、どうも世界観が見られない。 何のために捜査するのか、その基準は何に基づいてなされるのか、「逃げ得は許さない」だけでは弱いような・・・死神のネーミングも少々弱い、すべてを壊す様なインパクトがあればまだしも。 大倉ドラマとしては響かなかった、心象に残るシーンも無かった。 ただ、登場人物の余生が幸福になるのが救いだったと思う。 それも、ひとりよがりだけど・・・余り好きでは無い物語。
読了日:08月23日 著者:大倉 崇裕
因業探偵 リターンズ: 新藤礼都の冒険 (光文社文庫)因業探偵 リターンズ: 新藤礼都の冒険 (光文社文庫)感想
【図書館】「リターンズ」しか置いて無かったので借りて来た。 先に「死神刑事」を読んで、同じ流れの作品かと思い読み進めると丸っきり違う。 探偵と銘打ってはいるものの、いろんなバイトをしている新藤礼都さん。 ホラーあり、ミステリーありのハチャメャお嬢さん。 面白かったけど、どう商売と結びつくかが問題だ。 小林泰三氏は初めてだけどユーモアじゃないんだ。 暇つぶしに付き合うのも一興かと思う。 次は無いな。
読了日:08月26日 著者:小林 泰三
同潤会代官山アパートメント同潤会代官山アパートメント感想
【図書館】「ビブリア古書堂」以来の三上延作品、あっという間に読み終わってしまいました。 同潤会アパートに暮らす事になった夫婦の4世帯年代記。 このアパートに住むことが震災を経験した事による安全が前提だった。 暮らしと家、切っても切れない日常に潜む罠、それをひとつひとつ解決していく人間性。 10年ごとに経過する家族の歴史、そっと寄り添うような文章は三上延も歳を取ったなぁと感じさせます。 しっとりした文章は「江ノ島西浦写真館」を彷彿させる雰囲気です。 じっくり余韻に浸って下さい。
読了日:08月28日 著者:三上 延
鬼を待つ鬼を待つ感想
【図書館】「弥勒シリーズ」も、もう9巻目、良く続いたものだ。今回は新展開がある、おりんのそっくりさん、おちやの登場。これからいかに絡むのか興味津々、結論を後回しにする癖が出ている感がする。 信次郎、清之介、それぞれの生き方が交差する、清之介はいったいどこを目指しているのか。伊佐治親分の心労は当分続くだろう、おみつが良い味を出している、女版伊佐治がもう一人いる様な感じ(笑)タイトルの「鬼」は何を差しているのか、自分の中のもう一人の自分なのか。 長すぎて、今後の展開が読めない、たぶんあさのさんもそうなのでは。
読了日:08月30日 著者:あさ の あつこ

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