11月の読書記録 読書メーターより
流されるまま読んだひと月でした。 007が手に入ったのが嬉しいかな。
11月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2411
ナイス数:1606
鯖猫長屋ふしぎ草紙(五) (PHP文芸文庫)の感想
【図書館】安定の第5巻! 今日も今日とて拾楽とサバとさくらは、ゆっくり日向ぼっこ。 そこに、現れた昔馴染みの女盗賊・あざみ、この女「二キのご隠居」とも、しがらみがあるらしい。 時を同じくして饅頭屋・お智の店で事件が起こる、拾楽は急いで出かけるが・・・長屋の皆と力を併せ、事件解決に奔走する拾楽と定廻り同心・掛井、あざみとは一体何者なのか。 あざみと黒ひょっとこの掛け合いが楽しい一篇です。 序文の「猫と桜」が各章の始めにあり、心情を吐露しているのが胸に刺さる。 次回に続く爆弾を仕掛けているのが心憎いところ。
読了日:11月01日 著者:田牧 大和
まつりのあと (光文社文庫)の感想
結婚式に参加した各人各様の考え方の連作短編集。 始まりは「平安神宮」ここで行われる一つの結婚式。 いろいろな思惑を持って参加する人たち。 いずれも性に対するコンプレックスや期待など、持っている。 結婚式は「お祭り」の様なもの、終われば寂寞感が・・・花房観音が色気控えめに抒情的に描く人間模様。 京都の各地を回るガイドブックとしても楽しめる一冊。
読了日:11月05日 著者:花房 観音
007 死ぬのは奴らだ 復刻版: LIVE AND LET DIE (ビッグコミックススペシャル)の感想
いよいよ、最後の一冊が手に入った、待ち続けた約50年、永かったな~、と言っても最後の3年は自分の都合で長引かせた事もあるので、自業自得だが・・・(笑) やっと、全4巻揃いました。 やっぱり、初期のさいとうさんです絵柄は細かいけど線にメリハリが無い、ストーリーも読者に合せて簡潔になっている。 しかし、ここから「ゴルゴ13」や「無用ノ介」が生まれたと言う事なら、ここに立ち会える事が嬉しい。 日本版・ジェームズ・ボンド、良くやったと思う、少年向きだけど。 今日は全4巻、味わいとっぷり眺めていよう。
読了日:11月13日 著者:
ドアを開けたらの感想
【図書館】ドアを開けたら・・・死体を発見。 よくあるミステリーの滑り出し、しかし、それだけでは無かった。 大崎梢のミステリー、人を描くのに定評のある方です。 いろいろな人との交流を、描いています、ここがネックなんですね。 図式より人の温かさ、それが人生なんだと思いました。 事件が終わったら、それまでじゃないんです、それまで、そこからが大事ですよって、言っている様でした。 栃木でマンション管理人をしながら、たまに遊びに来る紘人と探偵もどきを活躍する祐作の話を読みたいと思いました。
読了日:11月16日 著者:大崎梢
銀花 風の市兵衛 弐 (祥伝社文庫)の感想
【図書館】第2章の3作目、気になる「北最上藩」の改革の話に通じる物語。 段々スケールが大きくなって来たが、大丈夫だろうか。 最後は公儀目付人・片岡信正の判定で終わるのはどうかと思う。 紅花の出荷で潤う面も考えられるのでは? 会話が説明調なのに決着がイマイチ。 市兵衛は何処に向かうのであろうか、無用の人というが、上を目指すという様にも取れるセリフがある。 市井の剣客では、話がこじんまりと終わってしまうのか、作者の力量次第だろう。 大御所の小説の様に好々爺だけは願い下げである。増々の健筆を祈る!
読了日:11月20日 著者:辻堂魁
幻想日記店 (講談社文庫)の感想
【図書館】幻想シリーズ、第3弾! 相変わらず良い味を出してます。 人の日記には、どこか惹きつけるものがありますよね。 幻想=ファンタジー、夢の世界に誘うような甘美さですね。 ただ、堀川アサコのファンタジーは幻想だけでは無く、現実世界が奇妙に組み込まれている。 そこが魅力なんだよね。 ブログは日記の様なもの、ほんと見せる日記、読まれる事を前提として書いてる。 誰にも見せないから「日記」なのに・・・。 だから感想と心理がおかしくなる、多くの人の目に止まるブログは、半分「小説」なんじゃないかと。
読了日:11月30日 著者:堀川 アサコ
式の前日 (フラワーコミックス)の感想
ふとした瞬間に手に取ってしまう。 やはり良い、何気ない日常に潜む想い。 「あずさ2号で再会」は良く考えられた状況だが、ちょっと無理があると思う。 ちょっぴり心に沁みる話を集めた短編集、やはり、「式の前日」がグッとくる。 穂積は良いよ~ 「さよならソルシエ」「うせもの宿」ももう一度読んで見ようかな。
読了日:11月30日 著者:穂積
さよならソルシエ 1 (フラワーコミックスアルファ)の感想
【再読】大幅に解釈を覆す二人のゴッホの物語。 第1巻はパリの画壇を引っ掻き回す凄腕の画商・テオドルス・ファン・ゴッホ。 芸術とは何かを追い求め、一般大衆の感性に訴えるものだと主張する。 一方、フィセント・ファン・ゴッホは自らの赴くままに筆を走らせる画家。 兄と弟、二人の情熱が少しづつ歩み始める。 テオの理想は適うのであろうか・・・前篇終わり。
読了日:11月30日 著者:穂積
さよならソルシエ 2 (フラワーコミックスアルファ)の感想
【再読】物語、急展開。 フィンセントが何もしない内に死んでしまった。 悲しみに浸るテオ、売り出すのはすぐそこなのに・・・起死回生の一発は何処に。 これからがフィションと思うが、フィンセントの人生を全く変えてしまう。 平々凡々なフィンセントの人生を「炎の画家」としてのシナリオを作ってしまう。 画を売るために画家に興味を持たせる、のちに「狂気の画家」と言われるゴッホの誕生である。 画のために命を掛けるゴッホ兄弟の真偽を交えて描き切った穂積版・ゴッホの生涯である。 兄弟愛に泣ける。
読了日:11月30日 著者:穂積
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