9月の読書のまとめ 読書メーターより
9月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3890
ナイス数:1735
福袋の感想
【図書館】グイグイ、朝井まかての世界に引きづり込まれる短編集。 地の文から江戸言葉なので、付いてゆくには1,2作読みこんでからが本調子かな。 短編なので「急ぎ足」の感が、どうしてもしてしまいます。 でも、江戸情緒には充分、浸れますよ。 「莫連あやめ」「暮れ花火」が、江戸娘の気風の良さを感じさせる作品かと思います。 カバーの画が雰囲気を伝えていて、凄く素敵です。 「朝井まかて」に外れ無しだなぁ。
読了日:09月04日 著者:朝井 まかて
居酒屋ぼったくりの感想
【図書館】まったりとして落ち着く雰囲気です。 酒と肴と人情、三拍子揃ったお話です。 でも、いかにもという感じで昭和ロマンを入れてくる。 これが、これからも続くのかと考えると、ちょっと、胸やけが・・・ 肴とお酒の薀蓄もありきたり、一つの場所でのドラマは小さくなりがちです、今後どのように膨らませていくのか。 続きを読むか検討中。
読了日:09月09日 著者:秋川 滝美
犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)の感想
【図書館】映画やドラマでお馴染みの親子の愁嘆場、地の文が読みたくて再読。 やはり読み易い、横溝の文章はスイスイと進められる。 推理トリックもそうだけど、親子、人間関係の複雑に絡み合うドラマ、それでいて筋が通っている。 金田一が殺人の絵解きをするのが結果論というのは筋違い、すべて終わらないと人間ドラマにならない。 探偵小説は現実論じゃないんだから、そこを楽しまないと。 「悪魔の手毬唄」も文章を楽しみに借りたいと思う。
読了日:09月11日 著者:横溝 正史
大川契り: 善人長屋 (新潮文庫)の感想
【図書館】「善人長屋」の第3弾! 唯一の「善人」である加助が持ち込む厄介事がまたしても長屋の住人を巻き込んで・・・ お縫の兄の店の大おかみの色恋沙汰や別れた父を探す娘の使う「弥生鳶」の術とは、老人の杖にまつわる因縁話、子供を質に入れて娘が向かった先は、お縫いの姉の借金のからくりとは、唐吉、文吉の兄弟が関わったお姫様の縁談とは、盗賊に人質になったお俊とお縫い親子、そこで交わされたお俊と儀右衛門のなれ初め話の全8話。 裏も表も噛み分けた善人(全員悪党)長屋の仕事の数々を痛快に描く人情編。
読了日:09月13日 著者:西條 奈加
闇に咲くの感想
【図書館】「おいち不思議がたり」の第3弾! 夜鷹殺しが続く、岡っ引き・剃刀の仙五朗は下手人を追うが・・・おいちは小間物問屋「いさご屋」の主の奇妙な病の為、しばらく逗留するはめに・・・ところが、そこは魑魅魍魎の巣窟だった。 ますますミステリー色を含んで、思わず手に汗握る冒険譚。 あさのの「弥勒シリーズ」と遜色なくなって来た、次は次はとグイグイ進むストーリー。 おいちの今後は見えないけれど、素直な性格はこのままで良いのでは。 相変わらず伯母の「おうた」と父・松庵のやり取りが面白い、松庵さん負けてない(笑)
読了日:09月14日 著者:あさの あつこ
悪魔の手毬唄 (角川文庫)の感想
【図書館】映画・ドラマで有名な作品。 しかし、文章で読むと、その行間に溢れる想いが又ひとしおです。 岡山の山間部で繰り広げられる殺人事件、昔から伝わる子守唄に込められた想いとは・・・映像で見るとサラッと流される画面も、文章で読むと深い味わいがある。 金田一の焦りと磯川警部のやるせない想い、問題の子守唄にたどり着くまでの焦燥。 犯人当てだけでなく、後に残された悲しみが大きい。 一番悪い奴が最初で死んでいる男二人、後は女性の哀しみのみが延々と綴られる。 母の物語だなと思う。
読了日:09月15日 著者:横溝 正史
本陣殺人事件 (角川文庫)の感想
【図書館】 もう何度目かの「再読」 犯人は判っている、トリックも判っている、しかし、読み始めると止まらなくなる。 「金田一耕助」初登場のドラマである、しかも、犯人を嗾けてる様な場面もある。 とにかくトリックが壮大、潔癖症の為壮大にならざるを得ない。 しかも、当初は密室に仕立て上げる必要が無かった。 雪が降ったのが原因、刀は遠くにあれば良かったんだから。 雪を含めて、純日本風な密室造りであった。 横溝愛読月間になりそう。「車井戸はなぜ軋る」「黒猫亭事件」を併禄。
読了日:09月19日 著者:横溝 正史
獄門島 (角川文庫)の感想
【図書館】【再読】もう何回読んだであろう。 見立て殺人も犯人も判っている。 しかし、あの文体は読んでしまう、島の人々の生活、余所者の違和感、こんなに息苦しい流れ・・・金田一の流れ行く喪失感、結局、殺人を食い止められない、いや、ただ傍観していたのでは・・・横溝文学にはミステリーだけでは終わらない、淋しさが流れているのだと思う。 やむに已まれぬ人間の業とか、最後の最後にあれが無ければ殺人に至らなかったのに、皮肉としか言いようがない。 次は「女王蜂」に浸ろうと思う。
読了日:09月20日 著者:横溝 正史
女王蜂 (角川文庫)の感想
【図書館】再読 読み切るまで時間が掛かった。 犯人と肩代わりをする愛した女のやり取りに、思考がうまくつながらなかった。 要するに初期のオドロオドロしい「本陣~」とか、「犬神家~」のような対立する構図が欲しかったのだろうと思う。 推理もズバッとしたものでなく奥歯に物が挟まった様な推理で、依頼者の事を想えばそうなんだろうと思うが・・・やっぱり、横溝正史は初期物が探偵小説として最高だと思う。 「悪魔の手毬唄」のような余韻の残るミステリーは無いものか・・・横溝月間を終わろうと思う。
読了日:09月25日 著者:横溝 正史
黒いハンカチ (創元推理文庫)の感想
【再読】A女学院の女性英語教師・ニシ・アズマ先生は、ちょっと変わった先生。 ちょっとした事にも興味を示し、鋭い観察眼と明晰な頭脳で、難解な謎もことごとく解いてしまう。 そんなニシ先生の1年間を、時にはスリリングに、時にはユーモラスに描く日常の謎ミステリー。 どこと無く「北村薫」と似ている雰囲気です。昭和33年初出だから古風な文章は仕方ないが、今見ても色褪せない瑞々しい感性、ユニークな作品です。人の名前が全てカタカナ表記が珍しい。 推理する時に赤縁のロイド眼鏡を掛けるのがキュートです。知る人ぞ知る作家です。
読了日:09月28日 著者:小沼 丹
ミスタードーナツのプレミアムの感想
【再読】何気なく手に取ってしまう一冊。 一気に、あの時代に戻ってしまう・・・原田治が、伊藤正道が、大橋歩が、江口寿史が、そして、ペーター佐藤が、次々と現れる。 思えば、何て贅沢な時代だったんだな。 ミスドのおまけ・キャンペーンは子供だましでは無く、実用的な物が多かったと思う。 それに、イラストが滅法綺麗だった、洒落てるしね。 グッズの本を作ってしまう扶桑社も扶桑社だ、オールカラーでハードカバー、それで900円 なんちゅう本を作るんですか。 今思うと面白い時代だったなぁ・・・
読了日:09月29日 著者:
読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3890
ナイス数:1735
福袋の感想
【図書館】グイグイ、朝井まかての世界に引きづり込まれる短編集。 地の文から江戸言葉なので、付いてゆくには1,2作読みこんでからが本調子かな。 短編なので「急ぎ足」の感が、どうしてもしてしまいます。 でも、江戸情緒には充分、浸れますよ。 「莫連あやめ」「暮れ花火」が、江戸娘の気風の良さを感じさせる作品かと思います。 カバーの画が雰囲気を伝えていて、凄く素敵です。 「朝井まかて」に外れ無しだなぁ。
読了日:09月04日 著者:朝井 まかて
居酒屋ぼったくりの感想
【図書館】まったりとして落ち着く雰囲気です。 酒と肴と人情、三拍子揃ったお話です。 でも、いかにもという感じで昭和ロマンを入れてくる。 これが、これからも続くのかと考えると、ちょっと、胸やけが・・・ 肴とお酒の薀蓄もありきたり、一つの場所でのドラマは小さくなりがちです、今後どのように膨らませていくのか。 続きを読むか検討中。
読了日:09月09日 著者:秋川 滝美
犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)の感想
【図書館】映画やドラマでお馴染みの親子の愁嘆場、地の文が読みたくて再読。 やはり読み易い、横溝の文章はスイスイと進められる。 推理トリックもそうだけど、親子、人間関係の複雑に絡み合うドラマ、それでいて筋が通っている。 金田一が殺人の絵解きをするのが結果論というのは筋違い、すべて終わらないと人間ドラマにならない。 探偵小説は現実論じゃないんだから、そこを楽しまないと。 「悪魔の手毬唄」も文章を楽しみに借りたいと思う。
読了日:09月11日 著者:横溝 正史
大川契り: 善人長屋 (新潮文庫)の感想
【図書館】「善人長屋」の第3弾! 唯一の「善人」である加助が持ち込む厄介事がまたしても長屋の住人を巻き込んで・・・ お縫の兄の店の大おかみの色恋沙汰や別れた父を探す娘の使う「弥生鳶」の術とは、老人の杖にまつわる因縁話、子供を質に入れて娘が向かった先は、お縫いの姉の借金のからくりとは、唐吉、文吉の兄弟が関わったお姫様の縁談とは、盗賊に人質になったお俊とお縫い親子、そこで交わされたお俊と儀右衛門のなれ初め話の全8話。 裏も表も噛み分けた善人(全員悪党)長屋の仕事の数々を痛快に描く人情編。
読了日:09月13日 著者:西條 奈加
闇に咲くの感想
【図書館】「おいち不思議がたり」の第3弾! 夜鷹殺しが続く、岡っ引き・剃刀の仙五朗は下手人を追うが・・・おいちは小間物問屋「いさご屋」の主の奇妙な病の為、しばらく逗留するはめに・・・ところが、そこは魑魅魍魎の巣窟だった。 ますますミステリー色を含んで、思わず手に汗握る冒険譚。 あさのの「弥勒シリーズ」と遜色なくなって来た、次は次はとグイグイ進むストーリー。 おいちの今後は見えないけれど、素直な性格はこのままで良いのでは。 相変わらず伯母の「おうた」と父・松庵のやり取りが面白い、松庵さん負けてない(笑)
読了日:09月14日 著者:あさの あつこ
悪魔の手毬唄 (角川文庫)の感想
【図書館】映画・ドラマで有名な作品。 しかし、文章で読むと、その行間に溢れる想いが又ひとしおです。 岡山の山間部で繰り広げられる殺人事件、昔から伝わる子守唄に込められた想いとは・・・映像で見るとサラッと流される画面も、文章で読むと深い味わいがある。 金田一の焦りと磯川警部のやるせない想い、問題の子守唄にたどり着くまでの焦燥。 犯人当てだけでなく、後に残された悲しみが大きい。 一番悪い奴が最初で死んでいる男二人、後は女性の哀しみのみが延々と綴られる。 母の物語だなと思う。
読了日:09月15日 著者:横溝 正史
本陣殺人事件 (角川文庫)の感想
【図書館】 もう何度目かの「再読」 犯人は判っている、トリックも判っている、しかし、読み始めると止まらなくなる。 「金田一耕助」初登場のドラマである、しかも、犯人を嗾けてる様な場面もある。 とにかくトリックが壮大、潔癖症の為壮大にならざるを得ない。 しかも、当初は密室に仕立て上げる必要が無かった。 雪が降ったのが原因、刀は遠くにあれば良かったんだから。 雪を含めて、純日本風な密室造りであった。 横溝愛読月間になりそう。「車井戸はなぜ軋る」「黒猫亭事件」を併禄。
読了日:09月19日 著者:横溝 正史
獄門島 (角川文庫)の感想
【図書館】【再読】もう何回読んだであろう。 見立て殺人も犯人も判っている。 しかし、あの文体は読んでしまう、島の人々の生活、余所者の違和感、こんなに息苦しい流れ・・・金田一の流れ行く喪失感、結局、殺人を食い止められない、いや、ただ傍観していたのでは・・・横溝文学にはミステリーだけでは終わらない、淋しさが流れているのだと思う。 やむに已まれぬ人間の業とか、最後の最後にあれが無ければ殺人に至らなかったのに、皮肉としか言いようがない。 次は「女王蜂」に浸ろうと思う。
読了日:09月20日 著者:横溝 正史
女王蜂 (角川文庫)の感想
【図書館】再読 読み切るまで時間が掛かった。 犯人と肩代わりをする愛した女のやり取りに、思考がうまくつながらなかった。 要するに初期のオドロオドロしい「本陣~」とか、「犬神家~」のような対立する構図が欲しかったのだろうと思う。 推理もズバッとしたものでなく奥歯に物が挟まった様な推理で、依頼者の事を想えばそうなんだろうと思うが・・・やっぱり、横溝正史は初期物が探偵小説として最高だと思う。 「悪魔の手毬唄」のような余韻の残るミステリーは無いものか・・・横溝月間を終わろうと思う。
読了日:09月25日 著者:横溝 正史
黒いハンカチ (創元推理文庫)の感想
【再読】A女学院の女性英語教師・ニシ・アズマ先生は、ちょっと変わった先生。 ちょっとした事にも興味を示し、鋭い観察眼と明晰な頭脳で、難解な謎もことごとく解いてしまう。 そんなニシ先生の1年間を、時にはスリリングに、時にはユーモラスに描く日常の謎ミステリー。 どこと無く「北村薫」と似ている雰囲気です。昭和33年初出だから古風な文章は仕方ないが、今見ても色褪せない瑞々しい感性、ユニークな作品です。人の名前が全てカタカナ表記が珍しい。 推理する時に赤縁のロイド眼鏡を掛けるのがキュートです。知る人ぞ知る作家です。
読了日:09月28日 著者:小沼 丹
ミスタードーナツのプレミアムの感想
【再読】何気なく手に取ってしまう一冊。 一気に、あの時代に戻ってしまう・・・原田治が、伊藤正道が、大橋歩が、江口寿史が、そして、ペーター佐藤が、次々と現れる。 思えば、何て贅沢な時代だったんだな。 ミスドのおまけ・キャンペーンは子供だましでは無く、実用的な物が多かったと思う。 それに、イラストが滅法綺麗だった、洒落てるしね。 グッズの本を作ってしまう扶桑社も扶桑社だ、オールカラーでハードカバー、それで900円 なんちゅう本を作るんですか。 今思うと面白い時代だったなぁ・・・
読了日:09月29日 著者:
読書メーター
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