8月の読書のまとめ 読書メーターより
「宮部みゆき」と「あさのあつこ」に振り回された1ヶ月でした。 集中して読むのも良いものですね。
8月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:5975
ナイス数:2091
希望荘の感想
【図書館】杉村三郎シリーズ第4弾!らしい、というのも「ペテロの葬列」を読んで無いため、心境の変化が良く判ら無い。 お話は、会社を辞め、離婚もして、無い無いづくしの杉浦さんが私立探偵を始める4つの事件を扱っている。 全編に流れる人の良い杉浦さんが好印象です。 こんなに人が良くて探偵なんて勤まるかなぁという感想です。 人の裏側を優しく見つめる探偵さんか、こういう人物もアリなんだろうな。 「ペテロの葬列」振り返って読んで見ようかな? 杉村三郎、気になる人物です。
読了日:08月01日 著者:宮部 みゆき
代書屋ミクラの感想
【図書館】代書屋って聞いて「手紙」と思うのは一般的だと思う、論文の代書って商売になるのかなぁ。 ミクラは論文の代書屋さん、各章毎に女性が絡む、それも魅力的な女性が・・・ 文章に理学系の女子にありがちな癖がある、それが読み易いか読み難いかの別れ道かと思う。 私は独特の世界観で良いと思ったが。 独特な登場人物も個性的で面白いと思う。 松崎有理、なかなかの作家だと思います。 ひらがなを多用するのはどうかなと思います。 テンポがずれるようで・・・
読了日:08月03日 著者:松崎 有理
名もなき毒の感想
【図書館】「ペテロの葬列」を借りに行ったのだが、貸し出し中だったので借りて来た。 なんか逆走している感がある。 さてお話だが、会う人会う人事件を抱えていて、またそれに関わってしまう。 自分の関わり合う事だけに集中すれば良いのにと思ってしまう。 しかし、こんな事が起こるのでしょうか。 宮部みゆきだからこんな事を考えるが、日常でこんなに連鎖するだろうか・・・「名もなき毒」とは何を差しているのだろうか、杉村の余計なおせっかいを差してはいないか、首を突っ込まなければ不幸に合う事も無いのだろう・・・
読了日:08月05日 著者:宮部 みゆき
ペテロの葬列 上 (文春文庫)の感想
【図書館】杉村シリーズ、第3弾! 今度もバス・ジャックに巻き込まれてしまう杉村氏、ただ、このバス・ジャックちょっと毛色が違う。 なんと、迷惑をかけたのだから「慰謝料」を払うと犯人が。事件はたったの3時間で犯人が自死で解決したのだが、それは新たな恐怖への始まりだった。 しかし、どうも杉村さん、巻き込まれ過ぎないか。 それは、杉村さんの性格が問題だと思う、凄く冷静で、小さな事に拘るから、どんどん危険な方向に進んでしまう。 この性格が「探偵」の資質だと思う。 著者は3作もかけて主人公の資質を表したのであろう。
読了日:08月08日 著者:宮部 みゆき
ペテロの葬列 下 (文春文庫)の感想
【図書館】遂に読み終わってしまった。 悪の連鎖、徐々に蝕まれていく邪悪の思念。 しかも、四方八方に飛散して行く。 宮部みゆきは心の襞を描くが上手い、しかも徐々に表すのが上手い。 しかし、人間はこうも悪くなるのだろうか。 悪く描き過ぎるのではとも思う、少しは「希望」があっても良いのでは? ラストはグダグダの結末で夫婦の関係まで終わらせてしまった。 探偵・杉村の為に設えた事件だったのではと邪推してしまう。 とにかく、一人になってしまった杉村さん、探偵になるしかなさそうです。 杉村三郎、どこへ行く!
読了日:08月08日 著者:宮部 みゆき
純喫茶「一服堂」の四季の感想
【図書館】東川篤哉のユーモア・ミステリー。 「謎解きはディナーの後で」の流れを汲む、本格志向のドタバタ・ミステリー。 喫茶店のオーナーが話を聞いただけで犯人を特定してしまう安楽椅子物。 オーナーの名前が「安楽椅子・あんらくよりこ」、と言う事からギャグものと判る。 そんな話にトリックがどうの、動機がどうの・・・なんてナンセンス。 東川の世界で遊べば良いじゃない、所詮は「小説」なんだから。 久しぶりに東川ワールドに遊びました。 時空的な遊びが洒落てるな。 東川作品、又読んで見ようかな?
読了日:08月13日 著者:東川 篤哉
荒神の感想
【図書館】宮部みゆきのファンタジー時代小説。 東北のある藩にて起こる山のモンスターの物語。 一年かけた新聞小説で、食いつくまでが時間が掛かる。 しかし、怪獣が人間の思念の集まりというのは、良く判らない。 倒し方もこんな結末で良いの・・・ちょっと物足らない。 ファンタジーならファタジーらしく「大魔神」の様なあっけらかんとしたお話が良いなぁ。 人間ドラマに筆を割き過ぎた様に感じる。 ちょっと消化不良でした。
読了日:08月16日 著者:宮部みゆき
荒神絵巻の感想
【図書館】「荒神」と一緒に図書館で借りて来た。 朝日新聞の小説の挿絵を含む、こうの史代の絵物語。 独特の柔らかい線が「こうの」らしさを出している。 これで「荒神」が判るかというとそうでも無いだなぁ。 「こうの」の絵を楽しむ本。 一粒で二度美味しいの見本である。
読了日:08月16日 著者:こうの史代,宮部みゆき
教場0: 刑事指導官・風間公親の感想
【図書館】「教場」の風間教官が警察学校の指導員になる前のエピソード。 新米刑事を鍛え上げる過程を一つの事件に絡めて描く。 いわゆる倒叙式で犯人までたどり着く過程がコツコツと描かれる。 風間の捉え方を何処まで推測するかが決め手でそこに行き着くまでが推理の醍醐味である。 しかし、紆余曲折する新米刑事の生き方が良い。 「交番勤務に戻るか・・・」が殺し文句。 風間の隻眼の理由も明かされる一篇もあり、良く人間観察したストーリだと思う。 作者の益々の活躍を祈る。
読了日:08月19日 著者:長岡 弘樹
あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続の感想
【図書館】三島屋シリーズ、第5弾! 百物語も二十七話になった、「おちか」も大分図太くなって来た。 怖い話、しんみりする話、思わずうなずく話、いろいろな話し手により色々な話を聞いて来た。 そんな「おちか」も気の合った勘一の嫁になる、そこで、聴き手が富次郎にバトンタッチ。 勘一自身にも何やら秘密めいた事があるのだが・・・先ずは目出度い。 絵心のある富次郎の百物語、そして、「お勝」の手助け、これからも面白くなりそうだ。 お勝の名づけた「あやかし草紙」の中身が、増えます様に。 宮部みゆき氏の増々の健筆を祈る!
読了日:08月22日 著者:宮部 みゆき
修羅の契り 風の市兵衛 弐 (祥伝社文庫)の感想
【図書館】市兵衛・第2部・第2巻。 子連れになった市兵衛さんに降りかかった災難を描く。 妙に凝り固まった因縁に、どうする事も出来ない市兵衛さん。 旗本の話とか、竜左衛門の話が中途半端で、市兵衛さんの日常を描くためだけで挿入している感が強い。 子供たちも早々に北最上藩に引き取られたが、それでいいのか・・・ でも、久々に市兵衛さんの剣戟を観られて爽快でした。 引くに引けない場面ってあるんですよね。 何のために戦うのかも判らない事って・・・ 第二部を起こしたことが何でなのか、もう少し付き合いたいと思います。
読了日:08月23日 著者:辻堂魁
道具箱はささやくの感想
【図書館】巧者・長岡弘樹の掌編小説集。 決められたページ数の中できっちり押さえている、全体的にハードボイルドな雰囲気が漂う作品です。 刑事、病院関係が複数入っている、刑事・南谷の進歩が「教場」を彷彿させて良い。 しかし、短いとはいえ18篇、流石に読み応えのある作品集である。 2、3篇づつ味わって読みたいものだ。 1年半の掲載を一気に読むのは、どうしても惜しい。
読了日:08月24日 著者:長岡 弘樹
雲の果の感想
【図書館】相変わらず、スリリングな展開。 果たして、相次いで死んだ人たちは殺人なのか。 番頭さんの死に、あんな過去が・・・ 信次郎がややしゃべり過ぎの感が、清之介はちょっと荒仕事が多いような、伊佐冶親分は益々涙脆くなる。 羽場藩の話とか大盗賊の話は、この話の肝だが余りにも大きすぎて作者も顛末を付けられなかったのでは・・・このところの信次郎の捕物の結果をうやむやにする傾向に。 しかし、つくづくお芳が哀れ、世が世ならしたたかな商売人になった事だろう。 やはり、伊佐冶親分がこの話の「良心」だと改めて思う。
読了日:08月25日 著者:あさのあつこ
琴乃木山荘の不思議事件簿の感想
【図書館】「山岳」と「日常の謎」うまくマッチしなかった感がある。 山荘付近で起こる怪異な現象を解決して行くが、謎が少々複雑、少し考える余裕が無くどんどん進んでゆく。 もうちょっと大自然のパノラマとか、高山植物の描写があっても良いと思う。 推理のパートも各人の特徴を生かしたキャラであって欲しかった。 大倉ものにしては「のめり込め」なかった。 不思議が小粒過ぎたのかも知れない、最終話の物語はその辺を鑑みて「描き下ろし」たのではないでしょうか。 山岳ものは手を出さないでおこう(笑)
読了日:08月27日 著者:大倉 崇裕
切り絵図屋清七 雪晴れ (文春文庫 ふ 31-5 切り絵図屋清七)の感想
【図書館】切り絵図屋シリーズも早、第5弾、遂に勘定奉行不正が明るみに。 飛騨へ不正の証拠を探しに行った、父の消息が分からなくなった。 父を助ける為、清七は急遽、飛騨路に急ぐ。 今回、諸々の事が落ち着く感じだが、終わりが近いのだろうか、まさか、これで終わりでは無いですよね。 アクションを重視したせいか切絵図屋の仕事が疎かになっているようですが、大丈夫かな。 本作は筋書きが良くサクサクと進む、あっという間に読み切りました。 助っ人も良い時に現れ、良いアクセントになりました。 これが、藤原氏の世界だなぁ。
読了日:08月28日 著者:藤原 緋沙子
地に滾るの感想
【図書館】「天を灼く」に続く続刊。 相変わらず、ちょっと横道に反れる描写が多い。 それが、「あさの」らしさでもあるのだが、でも、進行が進まないのも事実。 藤士郎と左京の江戸の暮らしを描く。 武士の世界と町民の世界を比較して表わす筆致が上手い。 しかし、トントン拍子にお話が進むのは戴け無い、偶然があり過ぎないか? それに、「お代」の使い様はなんだったのか、ちよんの間で人の生死を弄ぶのは、どうかと思う。 ともあれ、次回は「天羽編」だ、この謀略にどう決着が付くのか、心して待ちたい。シリーズ名を入れた方が良い。
読了日:08月29日 著者:あさの あつこ
本屋さんのダイアナの感想
【図書館】「ランチのアッコちゃん」の本屋さん版かと思って手を出さなかった(笑) 読んで見たら全然違ってた、「赤毛のアン」は読んで無いがアンのモンゴメリーへのオマージュでした。 本が好きで知り合った二人のそれぞれの道、登場人物も良い意味で裏切ってくれる。 想像範囲ですが着地点が微妙に違う。 「赤毛のアン」を読んで無くても作品世界に浸れる物語です。 次に希望の持てる女の子の応援歌。 男性は余り活躍しないのですが唯一、幼馴染みの武田君が頑張っています。
読了日:08月30日 著者:柚木 麻子
読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:5975
ナイス数:2091
希望荘の感想
【図書館】杉村三郎シリーズ第4弾!らしい、というのも「ペテロの葬列」を読んで無いため、心境の変化が良く判ら無い。 お話は、会社を辞め、離婚もして、無い無いづくしの杉浦さんが私立探偵を始める4つの事件を扱っている。 全編に流れる人の良い杉浦さんが好印象です。 こんなに人が良くて探偵なんて勤まるかなぁという感想です。 人の裏側を優しく見つめる探偵さんか、こういう人物もアリなんだろうな。 「ペテロの葬列」振り返って読んで見ようかな? 杉村三郎、気になる人物です。
読了日:08月01日 著者:宮部 みゆき
代書屋ミクラの感想
【図書館】代書屋って聞いて「手紙」と思うのは一般的だと思う、論文の代書って商売になるのかなぁ。 ミクラは論文の代書屋さん、各章毎に女性が絡む、それも魅力的な女性が・・・ 文章に理学系の女子にありがちな癖がある、それが読み易いか読み難いかの別れ道かと思う。 私は独特の世界観で良いと思ったが。 独特な登場人物も個性的で面白いと思う。 松崎有理、なかなかの作家だと思います。 ひらがなを多用するのはどうかなと思います。 テンポがずれるようで・・・
読了日:08月03日 著者:松崎 有理
名もなき毒の感想
【図書館】「ペテロの葬列」を借りに行ったのだが、貸し出し中だったので借りて来た。 なんか逆走している感がある。 さてお話だが、会う人会う人事件を抱えていて、またそれに関わってしまう。 自分の関わり合う事だけに集中すれば良いのにと思ってしまう。 しかし、こんな事が起こるのでしょうか。 宮部みゆきだからこんな事を考えるが、日常でこんなに連鎖するだろうか・・・「名もなき毒」とは何を差しているのだろうか、杉村の余計なおせっかいを差してはいないか、首を突っ込まなければ不幸に合う事も無いのだろう・・・
読了日:08月05日 著者:宮部 みゆき
ペテロの葬列 上 (文春文庫)の感想
【図書館】杉村シリーズ、第3弾! 今度もバス・ジャックに巻き込まれてしまう杉村氏、ただ、このバス・ジャックちょっと毛色が違う。 なんと、迷惑をかけたのだから「慰謝料」を払うと犯人が。事件はたったの3時間で犯人が自死で解決したのだが、それは新たな恐怖への始まりだった。 しかし、どうも杉村さん、巻き込まれ過ぎないか。 それは、杉村さんの性格が問題だと思う、凄く冷静で、小さな事に拘るから、どんどん危険な方向に進んでしまう。 この性格が「探偵」の資質だと思う。 著者は3作もかけて主人公の資質を表したのであろう。
読了日:08月08日 著者:宮部 みゆき
ペテロの葬列 下 (文春文庫)の感想
【図書館】遂に読み終わってしまった。 悪の連鎖、徐々に蝕まれていく邪悪の思念。 しかも、四方八方に飛散して行く。 宮部みゆきは心の襞を描くが上手い、しかも徐々に表すのが上手い。 しかし、人間はこうも悪くなるのだろうか。 悪く描き過ぎるのではとも思う、少しは「希望」があっても良いのでは? ラストはグダグダの結末で夫婦の関係まで終わらせてしまった。 探偵・杉村の為に設えた事件だったのではと邪推してしまう。 とにかく、一人になってしまった杉村さん、探偵になるしかなさそうです。 杉村三郎、どこへ行く!
読了日:08月08日 著者:宮部 みゆき
純喫茶「一服堂」の四季の感想
【図書館】東川篤哉のユーモア・ミステリー。 「謎解きはディナーの後で」の流れを汲む、本格志向のドタバタ・ミステリー。 喫茶店のオーナーが話を聞いただけで犯人を特定してしまう安楽椅子物。 オーナーの名前が「安楽椅子・あんらくよりこ」、と言う事からギャグものと判る。 そんな話にトリックがどうの、動機がどうの・・・なんてナンセンス。 東川の世界で遊べば良いじゃない、所詮は「小説」なんだから。 久しぶりに東川ワールドに遊びました。 時空的な遊びが洒落てるな。 東川作品、又読んで見ようかな?
読了日:08月13日 著者:東川 篤哉
荒神の感想
【図書館】宮部みゆきのファンタジー時代小説。 東北のある藩にて起こる山のモンスターの物語。 一年かけた新聞小説で、食いつくまでが時間が掛かる。 しかし、怪獣が人間の思念の集まりというのは、良く判らない。 倒し方もこんな結末で良いの・・・ちょっと物足らない。 ファンタジーならファタジーらしく「大魔神」の様なあっけらかんとしたお話が良いなぁ。 人間ドラマに筆を割き過ぎた様に感じる。 ちょっと消化不良でした。
読了日:08月16日 著者:宮部みゆき
荒神絵巻の感想
【図書館】「荒神」と一緒に図書館で借りて来た。 朝日新聞の小説の挿絵を含む、こうの史代の絵物語。 独特の柔らかい線が「こうの」らしさを出している。 これで「荒神」が判るかというとそうでも無いだなぁ。 「こうの」の絵を楽しむ本。 一粒で二度美味しいの見本である。
読了日:08月16日 著者:こうの史代,宮部みゆき
教場0: 刑事指導官・風間公親の感想
【図書館】「教場」の風間教官が警察学校の指導員になる前のエピソード。 新米刑事を鍛え上げる過程を一つの事件に絡めて描く。 いわゆる倒叙式で犯人までたどり着く過程がコツコツと描かれる。 風間の捉え方を何処まで推測するかが決め手でそこに行き着くまでが推理の醍醐味である。 しかし、紆余曲折する新米刑事の生き方が良い。 「交番勤務に戻るか・・・」が殺し文句。 風間の隻眼の理由も明かされる一篇もあり、良く人間観察したストーリだと思う。 作者の益々の活躍を祈る。
読了日:08月19日 著者:長岡 弘樹
あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続の感想
【図書館】三島屋シリーズ、第5弾! 百物語も二十七話になった、「おちか」も大分図太くなって来た。 怖い話、しんみりする話、思わずうなずく話、いろいろな話し手により色々な話を聞いて来た。 そんな「おちか」も気の合った勘一の嫁になる、そこで、聴き手が富次郎にバトンタッチ。 勘一自身にも何やら秘密めいた事があるのだが・・・先ずは目出度い。 絵心のある富次郎の百物語、そして、「お勝」の手助け、これからも面白くなりそうだ。 お勝の名づけた「あやかし草紙」の中身が、増えます様に。 宮部みゆき氏の増々の健筆を祈る!
読了日:08月22日 著者:宮部 みゆき
修羅の契り 風の市兵衛 弐 (祥伝社文庫)の感想
【図書館】市兵衛・第2部・第2巻。 子連れになった市兵衛さんに降りかかった災難を描く。 妙に凝り固まった因縁に、どうする事も出来ない市兵衛さん。 旗本の話とか、竜左衛門の話が中途半端で、市兵衛さんの日常を描くためだけで挿入している感が強い。 子供たちも早々に北最上藩に引き取られたが、それでいいのか・・・ でも、久々に市兵衛さんの剣戟を観られて爽快でした。 引くに引けない場面ってあるんですよね。 何のために戦うのかも判らない事って・・・ 第二部を起こしたことが何でなのか、もう少し付き合いたいと思います。
読了日:08月23日 著者:辻堂魁
道具箱はささやくの感想
【図書館】巧者・長岡弘樹の掌編小説集。 決められたページ数の中できっちり押さえている、全体的にハードボイルドな雰囲気が漂う作品です。 刑事、病院関係が複数入っている、刑事・南谷の進歩が「教場」を彷彿させて良い。 しかし、短いとはいえ18篇、流石に読み応えのある作品集である。 2、3篇づつ味わって読みたいものだ。 1年半の掲載を一気に読むのは、どうしても惜しい。
読了日:08月24日 著者:長岡 弘樹
雲の果の感想
【図書館】相変わらず、スリリングな展開。 果たして、相次いで死んだ人たちは殺人なのか。 番頭さんの死に、あんな過去が・・・ 信次郎がややしゃべり過ぎの感が、清之介はちょっと荒仕事が多いような、伊佐冶親分は益々涙脆くなる。 羽場藩の話とか大盗賊の話は、この話の肝だが余りにも大きすぎて作者も顛末を付けられなかったのでは・・・このところの信次郎の捕物の結果をうやむやにする傾向に。 しかし、つくづくお芳が哀れ、世が世ならしたたかな商売人になった事だろう。 やはり、伊佐冶親分がこの話の「良心」だと改めて思う。
読了日:08月25日 著者:あさのあつこ
琴乃木山荘の不思議事件簿の感想
【図書館】「山岳」と「日常の謎」うまくマッチしなかった感がある。 山荘付近で起こる怪異な現象を解決して行くが、謎が少々複雑、少し考える余裕が無くどんどん進んでゆく。 もうちょっと大自然のパノラマとか、高山植物の描写があっても良いと思う。 推理のパートも各人の特徴を生かしたキャラであって欲しかった。 大倉ものにしては「のめり込め」なかった。 不思議が小粒過ぎたのかも知れない、最終話の物語はその辺を鑑みて「描き下ろし」たのではないでしょうか。 山岳ものは手を出さないでおこう(笑)
読了日:08月27日 著者:大倉 崇裕
切り絵図屋清七 雪晴れ (文春文庫 ふ 31-5 切り絵図屋清七)の感想
【図書館】切り絵図屋シリーズも早、第5弾、遂に勘定奉行不正が明るみに。 飛騨へ不正の証拠を探しに行った、父の消息が分からなくなった。 父を助ける為、清七は急遽、飛騨路に急ぐ。 今回、諸々の事が落ち着く感じだが、終わりが近いのだろうか、まさか、これで終わりでは無いですよね。 アクションを重視したせいか切絵図屋の仕事が疎かになっているようですが、大丈夫かな。 本作は筋書きが良くサクサクと進む、あっという間に読み切りました。 助っ人も良い時に現れ、良いアクセントになりました。 これが、藤原氏の世界だなぁ。
読了日:08月28日 著者:藤原 緋沙子
地に滾るの感想
【図書館】「天を灼く」に続く続刊。 相変わらず、ちょっと横道に反れる描写が多い。 それが、「あさの」らしさでもあるのだが、でも、進行が進まないのも事実。 藤士郎と左京の江戸の暮らしを描く。 武士の世界と町民の世界を比較して表わす筆致が上手い。 しかし、トントン拍子にお話が進むのは戴け無い、偶然があり過ぎないか? それに、「お代」の使い様はなんだったのか、ちよんの間で人の生死を弄ぶのは、どうかと思う。 ともあれ、次回は「天羽編」だ、この謀略にどう決着が付くのか、心して待ちたい。シリーズ名を入れた方が良い。
読了日:08月29日 著者:あさの あつこ
本屋さんのダイアナの感想
【図書館】「ランチのアッコちゃん」の本屋さん版かと思って手を出さなかった(笑) 読んで見たら全然違ってた、「赤毛のアン」は読んで無いがアンのモンゴメリーへのオマージュでした。 本が好きで知り合った二人のそれぞれの道、登場人物も良い意味で裏切ってくれる。 想像範囲ですが着地点が微妙に違う。 「赤毛のアン」を読んで無くても作品世界に浸れる物語です。 次に希望の持てる女の子の応援歌。 男性は余り活躍しないのですが唯一、幼馴染みの武田君が頑張っています。
読了日:08月30日 著者:柚木 麻子
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
@
投稿: スマッシュ | 2019年5月 9日 (木) 00時48分
@見ました。
では、又♪
投稿: ぶんぶん | 2019年5月 9日 (木) 12時13分