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2018年6月

2018年6月 1日 (金)

5月の読書記録 読書メーターより

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比較的、活字の多い月だった。 「風の市兵衛」「仕舞屋侍」 辻作品が2作読めたのが嬉しい。

5月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3337
ナイス数:1647

コルトM1851残月 (文春文庫)コルトM1851残月 (文春文庫)感想
【図書館】「コルトM1847羽衣」に続いて、月村了衛の2冊目。 江戸時代に連発銃は羽衣で経験済みだが、ノワール仕立ては面白い。 しかも、銃が無ければからきし弱い、設定がすこぶる面白い。主人公の幼い時からの好き様に、こうなるようにしかならない人生を感じる。 やはり、羽衣と同じように充填のシーンが重要になる。完全無欠ではスリルが味わえない。たった一人の郎次に寄り添う博連女お蓮の心意気が泣かせる。 最後に銃が沢山出て来るのは(20丁)興醒めだが、銃撃戦を入れるためには仕方ないか。結末に余韻の残る終わり方だった。
読了日:05月02日 著者:月村 了衛
剣客商売 30 (SPコミックス)剣客商売 30 (SPコミックス)感想
劇画「剣客商売」早、三〇巻目、このところ主人公の生活を離れて、いろいろな人を主人公にしている。 原作は読んでいないが、原案になっている事から池波原作から離れているのだろう。 そんなに沢山、原作があると思えないし・・・ 今回の話で「出刃打お玉」が良かった。 ただラストの増田が生き残り、改心するというストーリーがやや甘いと感じた。 ともあれ、大島氏のペンタッチをもう少し見たい、ストーリーがもう少し重厚ならなお良い。 とにもかくにも、連載10周おめでとうございます。
読了日:05月04日 著者:大島 やすいち,池波 正太郎
からすの母さんからすの母さん感想
母の想い出とカラスの母さんをダブらせて、親子の情愛を描いた絵本。 共に親の無い、子の無い状況に、遠くを想う境遇に、親子の心情が胸を打つ。 
読了日:05月05日 著者:さく:みつい けい え:たなか しんすけ
春風同心家族日記 (徳間文庫)春風同心家族日記 (徳間文庫)感想
【再読】あちゃ~、またやってしもうた。 全然気づかずに、購入してもうた。 ただ、読んだ事あるぞと気付かないのが心配。 ストーリー的には、良くある話なので、益々気付かなかった。 あ~あ・・・
読了日:05月07日 著者:佐々木裕一
公家武者 信平 消えた狐丸 (講談社文庫)公家武者 信平 消えた狐丸 (講談社文庫)感想
読むのが遠ざかっていたが、講談社から新刊と言う事なので読んで見た。 話は続きで全く新たに進めるという事は無いようだ。 途中から読み始める読者に人物紹介から始めて物語へ。 可も不可も無し、信平の描き方がやや控えめか。 松姫がもう少し元気であって欲しい、福千代が大きくなって、お話に絡むようになった。 新たな出発を祝うとしよう。
読了日:05月10日 著者:佐々木 裕一
春風同心家族日記 乙女の夢 (徳間文庫)春風同心家族日記 乙女の夢 (徳間文庫)感想
大盗賊の娘との淡い恋、どうなるかと見守ると、旗本が出てきてスケールが大きくなる。 大丈夫か、慎吾・・・ 春風同心シリーズ3巻目。 どうやら、周りとのドタバタも板についてきた感じ。 崋山先生との仲は相変わらず、おままごとから抜け出せず。 春風同心、爽やかで良い。
読了日:05月11日 著者:佐々木裕一
宮部みゆきの江戸怪談散歩 (角川文庫)宮部みゆきの江戸怪談散歩 (角川文庫)感想
【図書館】宮部みゆきの怪談にまつわるバラエティ・ブック。 神田・三島町から深川・七不思議他を廻る旅。 自身の話「曼珠沙華」「だるま猫]の二編、推薦の「指輪ひとつ」「怪の再生」の二編を収録。 お馴染みの北村薫との対談が、馴れた二人の会話が楽しい。 まるまる、三島屋に遊ぶ本です。 2013年の中公の「宮部みゆきの江戸怪談散歩」の増補版。
読了日:05月14日 著者:
鯖猫(さばねこ)長屋ふしぎ草紙(四) (PHP文芸文庫)鯖猫(さばねこ)長屋ふしぎ草紙(四) (PHP文芸文庫)感想
【図書館】鯖猫長屋シリーズ、第四弾! 相も変わらず鯖猫長屋は騒々しい、突然おきねさんが刃物を持ち出してからさあ大変。 そんな中、さくらに化け猫疑惑が、呪術師やら大店の内儀の死因も疑問が、てんやわんやの大騒動。 大山鳴動して悲しみが残される。 今回は、掛井の旦那の意外な特殊能力にビックリ。 やはり、鯖猫長屋は動物が主役なんですね、犬、猫、そして狐まで出て来た。 続きが気になるシリーズです。 田牧先生、お気張りやす。
読了日:05月19日 著者:田牧 大和
夏の雁: 仕舞屋侍 (徳間時代小説文庫)夏の雁: 仕舞屋侍 (徳間時代小説文庫)感想
【図書館】相変わらず良い味を出している。 仕舞屋侍シリーズ、第4弾! 冒頭、渡良瀬川の渡し船で初老の旅人が船から落ちて死ぬ、これが後々の大騒動の幕開けとは・・・ 九十九九十郎、ますます渋みが掛かって来た、老眼鏡まで掛けている。 旗本家のゴタゴタを片付けている九十九に新たな依頼が。 三雲屋の女将から「七雁新三」と言う博徒の素性を調べて欲しいと。 三雲屋、新三、二人に関係する「岩槻」を訪ねるのだが・・・徐々に真相に行きつく九十郎の捜査法が圧倒的な面白味を生む。 「風の市兵衛」と甲乙着け辛い辻堂作品。
読了日:05月23日 著者:辻堂 魁
嫁入り 鎌倉河岸捕物控(三十の巻)嫁入り 鎌倉河岸捕物控(三十の巻)感想
鎌倉河岸シリーズ、堂々の三〇巻! とうとう、豊島屋にも京よりお嫁さんが・・・という訳で、嫁入り騒動が描かれ捕物と言う捕物は無い。 永塚小夜がらみで青物役所の不正が描かれる位か、そうそう、見習いの勘三郎の初手柄があった。 そろそろ、鎌倉河岸もマンネリになって来たなあ。 佐伯さんはシリーズが長くなると丸く収める感覚が強いからな。 本来の捕物とか剣戟を忘れてしまう、時代劇の爽快さを忘れないで欲しいな。 ずっと、追いかけているシリーズはこれだけになってしまった。 それも、もう直ぐ終わりかも・・・
読了日:05月26日 著者:佐伯泰英
島抜けの女―鎌倉河岸捕物控〈31の巻〉 (時代小説文庫)島抜けの女―鎌倉河岸捕物控〈31の巻〉 (時代小説文庫)感想
【図書館】流れで30巻に続き読む。 中心は遠島になった女盗賊が島抜けして奉行に復讐しようとする話。 もう少し、込み入ったエピソードを入れても良かったのでは。 途中に入る祝言一行の旅の話がお話をぶつ切れにしてしまい、本編の話が入って来ない。 二つのストーリーを書き分ける、手腕はあると思うが。 亮吉を何とかしたい気持ちは判るが、ちょっと詰め込め過ぎの感がある。 そろそろ、大団円も近いような感じ。 捕物帳だからダラダラやっても仕方が無い、よく30数巻も続いたと思う。 長引くのが佐伯氏の欠点だな。 
読了日:05月27日 著者:佐伯 泰英
暁天の志 風の市兵衛 弐 (祥伝社文庫)暁天の志 風の市兵衛 弐 (祥伝社文庫)感想
【図書館】第2章の始まり、市兵衛の過去が描かれる。 前半の説明調が2章からの読者への解説と判るが、1章から読んでいるこちらには少々ウザったい。 過去への展望が今後の伏線になるのか、それはここでは判明しない。 ただ、ある一件から市兵衛が二人の子持ちになりそうだ。 子持ちの設定は有りやナシや・・・ 吉野の道中は端折り過ぎた感がある、一話分くらいのエピソードはあるんじゃないのかな。 誠実な市兵衛が見られて健在との感慨が湧く。 もう少し風の様な爽やかさを希望します。
読了日:05月28日 著者:辻堂魁

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