8月の読書記録 読書メーターより
やけに漫画の多い月になった、「ツバキ堂文具店」と「夜の床屋」が収穫か。
読んだ本の数:24
読んだページ数:7244
ナイス数:1218
幻剣 双猿: 隠目付江戸日記(八) (光文社時代小説文庫)の感想
【図書館】1巻飛んで8巻である。 図書館で貸出済だったのである。 6巻まで私が借りていたのだから7巻だけ借りるという人は珍しい・・・嫌味かな。 話は急遽、国許に帰る事になる、何やら不穏な動きがあるらしい。 死んだはずの闇猿の頭目・片山が生きているらしい、それに新たな手練れ「双猿」の二人が加わっているらしい。 果たして洋之介はお国の陰謀を解決できるのか、新たな敵の腕前とは。 双猿の剣が機能しなかったは洋之介の機転とは言えスッキリしなかった。 剣豪小説なのだからそこはハッキリ白黒付けて欲しかった。
読了日:08月02日 著者:鳥羽 亮
自選 影狩り(2) 化粧の城: マイ・ファースト・ビッグの感想
「影狩り」やっぱり時間つぶしに良い。 こう言っては失礼なのかも知れないが、ほんの数時間時間つぶしに手に取れる本はそんなに無い。 ストーリーも絵柄もちょうど良い、やはり、さいとう劇画はエンテーテイメントに特化している。 しかし、十兵衛はしみじみ見ると、髭を生やしたゴルゴ13だなあ。 冷静で沈着な雰囲気もゴルゴだなぁ。 影狩り久しぶりに堪能した、良き時間だったと思う。
読了日:08月05日 著者:
剣客商売 27 (SPコミックス)の感想
剣客商売も27巻目少しはマンネリもするが相変わらず良い味を出している。 「虻」が何の話か分からなかった、こねくりまわし過ぎた感がある。 小兵衛親子の介入が少なくなっきた様に感じる。 もう少し剣戟シーンが欲しかった。 長いシリーズ山あり谷ありで良いので無いでしようか。 すっかり、大島やすいちの画柄に馴染んでしまっている自分をしみじみ感じる。
読了日:08月05日 著者:
剣客商売 28 (SPコミックス)の感想
「剣客商売」の28巻目、番外編の長編掲載。 越後は新発田から江戸に出て来た「お福」の人生が描かれる。 いろいろな主人に仕え、いろいろな人生訓を学ぶお福。 当初、理不尽と思えた事柄も学ぶうち理解するようになる。 良い事の無かったお福の人生、でも、安らかな日々を送れるようになったことは良かったと思う。 手裏剣の修行で三浦の師匠を想うお福の一途さが胸を打つ。 いろいろな人との交わりがお福を変えたのだと思う小兵衛もその一人、お福は幸せな人生を終えられたと思います。 今回は大二郎は登場しない、そんな回も良いのでは。
読了日:08月06日 著者:大島やすいち,池波正太郎
斬鬼嗤う: 隠目付江戸日記(九) (光文社時代小説文庫)の感想
【図書館】だんだんマンネリ感に飽きてきた。 江崎藩の侍が殺されて洋之介が谷部らと調査、藩に恨みを持つ者と雇われ剣客一味と対決、見事死闘を切り抜け一件落着。 ひねりも何もない、一本調子で前に読んだものと変わりが無い。 後一巻で終わるが、ややしんどくなって来た。 脇役を重視するとか道中物にするとか見た目を変えないと読み進めない。 江崎藩の隠目付の着眼点が、やはり無謀だったか・・・ 続編もあるらしいが次巻で一旦本を置こう。
読了日:08月06日 著者:鳥羽 亮
斬奸一閃: 隠目付江戸日記(十) (光文社時代小説文庫)の感想
【図書館】遂に十巻のお出まし、と言っても前回と変わりは無い。 節目という訳では無くシリーズの区切りを付けたみたい。 「おれん」の登場とかシリーズ続行は必至、亡き妻の佳江の面影を感じたり、なんか密偵の仲間に加わりそうな雰囲気。 取り敢えず、今回で本を置く事にしよう。 終わりが無さそうな予感がする。 1~3巻位までは面白かったが、ストーリーが毎回同じでは読む意味が無い。 変化が欲しかったのだが・・・
読了日:08月08日 著者:鳥羽 亮
ワイルド7R(2) (マンサンコミックス)の感想
暇を持て余し、手を伸ばす。 もう・・・亡くなったんだなぁと感慨ひとしおです。 書下ろしで手抜きと思ったが、想えばこの頃から具合が悪かったんだなぁ。 そんな状況でも、とにかく一本仕上げた、凄い執念だと思う。 これが遺作になってしまった。 新撰組、書きたかったろうな、俺も読んで見たかった。 コンビニコミックスで「俺の新撰組」上・中・下が刊行中だ、また手に取って見るか。 でも、安っぽいんだなぁ・・・思案中。
読了日:08月08日 著者:望月 三起也
超犬リープ 第1巻 (Sun wide comics)の感想
懐かしさに本棚から引き出した。 どんな話だったか忘れてしまっていた。 ロボット犬が活躍する話という事は判っている。 読んでこんなに荒唐無稽な話だという事が判った。 空を飛び、地を走るスーパーロボット犬リープ、電子頭脳が組み込まれている。 でも、そんなに優秀でも無い、人間よりやや優秀と言ったところか。 ただ、桑田次郎の画が良い、あのスタイリッシュな「8マン」を思わせるような、そう、8マンの犬版なのだ。 久々に少年マンガの世界に遊んだ。
読了日:08月08日 著者:平井 和正
超犬リープ 第2巻 (サンワイドコミックス)の感想
昔懐かしい本です。 昔、勤めていた出版社の刊行です。 昭和62年か・・・遙か昔ですね。 全国の本屋さんを駆け回ってた時代です。 桑田次郎、「8マン」「エリート」「デスハンター」懐かしいな。 画は綺麗だが、お話が人類に厄災を及ぼす未来人とか時空を超えて現れる恐竜とか、やたら重いテーマだから、どうもスッキリしない。 もう少しかっこ良いと思ってました。 でも、あの時代に戻れた気がして、良かったです。
読了日:08月08日 著者:平井 和正
蛍雪時代―ボクの中学生日記 (第1巻) (講談社コミックス)の感想
「釣りキチ三平」で有名な作者が、「赤旗・日曜版」に連載した、多感な中学生の頃を描いたエッセイ・コミックス。 先ず一巻は「校門を掘る少女」から、豪雪地帯である秋田県の田舎に生まれた矢口少年は、ある日雪に埋もれた校門を、たった一人で掘り出している少女を見かける。 それは、校長がポケットマネーでプレゼントした校門であった。 自然に全校に伝わり誰彼と無く掘り出す伝統となった。 普段、思いもしない学校への愛着を描いたものでした。 四季折々に触れ、いろいろな行事、遊び、で描く抒情詩である。
読了日:08月09日 著者:矢口 高雄
蛍雪時代―ボクの中学生日記 (第2巻) (講談社コミックス)の感想
第二巻である、今回は盆踊りの曲を作詞・作曲したり踊りの振り付けを考えたり行動で自主性を高める話や「七人の侍」を学校上映会をして会場費を集めたり運営まで乗り出す矢口少年たちの活躍を描く。 農業品評会を一から手作りする工程を描いた「ホームプロジェクト展」など、奮闘を描く。 昔の生活を観て、懐かしさと共にこんな事もあったよなぁと、しみじみ感じるノスタルジーです。 矢口氏は「ふるさと」「おらが村」など色々書いているが底辺に農業の事、農家の事があり、郷愁と共に力強く描いている。 手元に置いて手に取りたい一冊です。
読了日:08月09日 著者:矢口 高雄
蛍雪時代―ボクの中学生日記 (第3巻) (講談社コミックス)の感想
続いて、第3巻。 今回は地名に関する疑問からウラン鉱石を探るべく谷に分け入る話。 「火石田」という地名からウラン鉱を探しに行って「熊」に出くわすという、冒険譚なのですが、結局何も無かったという話。二話目は自分のルーツを探し「加瀬谷東嶺」という絵師を調べる話、しかし、これも関係が無かったとの結論に・・・最後は中学の修学旅行の話で「想い出づくり」 修学旅行の想い出よりも全員で行くために「石運び」のバイトに精を出した想い出が一番と気付く感動編。 あの頃は貧困で行きたくても行けない人も多かったなぁ。
読了日:08月09日 著者:矢口 高雄
蛍雪時代―ボクの中学生日記 (第4巻) (講談社コミックス)の感想
さて、4巻目です。 新校舎に付随するグラウンドの拡張用地が決まり、いち早く競技大会をしたい矢口少年たちが自分達でグラウンド整備までしてしまおうと画策する奮闘編。 二話目はシューベルトの「鱒」に関わる「見える魚は釣れない」そして、「友情」に関する二編、誤解による喧嘩と勘違い二つともちょっとした擦れ違いで起こる誤解を悔い改める話。小さな頃、やんちゃな友達が大きくなって立派な事業主になっている事をさり気なくは話す友情譚。「赤旗」に描いているせいか、教訓の様な話がちょくちょく交じる。 エピソードだけで良いと思う。
読了日:08月09日 著者:矢口 高雄
蛍雪時代―ボクの中学生日記 (第5巻) (講談社コミックス)の感想
いよいよ最終巻です、ここではいろいろな感謝の言葉が表現されています。 漫画に目覚めた頃おばあちゃんの援助が有り難かったこと、銀行を辞めてどうにか漫画家で食べて行けるようになった事、そして、最大の見せ場は演劇でオリジナルの演目「市助落とし」を演じられた事。 かなりのスペースで描いている事から、本当に印象に残っている事だと思う。それに、自身の高校進学の件、母への感謝、いっぱい詰まった感動も、これで最後です。 矢口氏の多感な中学生時代を、たっぷり感じた全五巻でした。 またいつか手に取る事と思います。ありがとう。
読了日:08月10日 著者:矢口 高雄
新装版・梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七) (講談社文庫)の感想
【図書館】最期の「絶筆」と知り図書館で借りて来た。 いろいろな思いもあった事だろう、しかして絶筆、後は判らない。 絶筆と知っていて読むのと知らないで読むのと、感想が入り混じる想い。 途中まで読んでくと、やはり梅安さんの今後を予想される場面が多い。 「おもん」との別れとか、梅安宅の新築とか、彦次郎と小杉十五郎との共同生活等これからを匂わせる文章が増えた。 どのように着地点を用意したか結果を想像できないのが心残り。 インタビューの「梅安余話」が江戸の暮らしを伝えてくれて嬉しい。
読了日:08月12日 著者:池波 正太郎
中途半端な密室 (光文社文庫)の感想
【図書館】久しぶりに手にした東川本、懐かしいですね。 氏のハチャメチャユーモアは嫌いでは無い。 しかも、デビュー前の作品が並んでいる、密室ありアリバイ崩しあり、初期の初々しさが残っている。 目いっぱいアイデアを出しきった、ちょっぴり茶目っ気のある作品をお楽しみ下さい。 「本格推理」に投稿した作品を中心に、敏ちゃん、ミキオのコンビが推理する安楽椅子探偵物。 軽~く、愉快に、不思議な世界に遊ばせてくれます。 たまには良いかも・・・
読了日:08月13日 著者:東川 篤哉
甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺 (文春文庫)の感想
【図書館】優しい職人肌の清太郎、しっかり者で商才に長けた幸次郎、抜群のコンビで店を切り盛りして行く。 季節のお菓子を縦軸に、そして、人情の機微を横軸に物語は進んで行く。 職人ものは田牧大和の独壇場だが、いつもに増して人情味が良い。 良く調べている作品は読んでいて気持ちが良い、お菓子のちょっとした表現にも表れる。 第二弾も図書館に予約してしまった。
読了日:08月16日 著者:田牧 大和
若旦那隠密 (幻冬舎時代小説文庫)の感想
佐々木裕一の新シリーズです。 どうも良くない、主人公の性格と話の流れがちぐはぐです。 最初、佐伯泰英の「古着屋総兵衛」と同じ流れかと思ったのですが、ちょっと毛色が違う。 本当に「隠密」になりたくない主人公が、なよなよしてる。 半分近くまで、このせめぎ合い、とうとう終わりまで意思を固めていない。 序盤で方針をハッキリしないと物語に集中出来ません。 痛快時代劇と銘打っているのだから隠密として起つとして物語のスタートを切って欲しかった。 とにかく爽快さも剣戟の楽しさも無い作品であった。
読了日:08月18日 著者:佐々木 裕一
ツバキ文具店の感想
【図書館】ドラマが真っ最中の時、予約したものが最近手元に来た。 未だ予約中の人が列をなしているみたい、早速読んで直ぐに返却しよう。 ドラマを最終回まで観たからストーリーは判ってると思ったら細かいところで違ってた。 小説は鳩子の一人称の滑り出しから順調で、大事な場面で手紙文が入る、こういうの好き。 先代の双子の妹の「スシ子」さん、ドラマには出て来なかったけど良い味出してる。先代と真逆な性格で顔は同じ、「カシ子」と「スシ子」喰いっぱぐれの無いようにが洒落てる。 二人とも亡くなっているのだがほのぼのしてるなぁ。
読了日:08月20日 著者:小川 糸
夜の床屋 (創元推理文庫)の感想
面白い! 初っ端の「夜の床屋」から、洒落ている。 とある無人駅の理容店がたまたま夜の11時に開店した。何故っ?・・・ 日常の謎かと思わせてファンタジーの世界に寄せて行く。 上手い。短編集を組むうえで「眠り姫を売る男」を劇中劇に入れるなどウイットに富んでいる。 ミステリーと言えないけど、何となく奇妙でファンタジック。 佐倉と高瀬の凸凹コンビも楽しい、また会いたい。
読了日:08月23日 著者:沢村 浩輔
陰陽師 阿部雨堂 (新潮文庫)の感想
【図書館】まんまと表紙に騙された、陰陽師でも無ければ呪術も無し。 阿部雨堂を名乗る「吉次」は全くの偽・陰陽師、口八丁・手八丁で世の中を渡る調子の良い奴。 町娘の三人小町の「丑の刻参り」の噂を聞く、その標的はこの三人のうちの誰かを占って欲しいとの小町から依頼が・・・江戸情緒溢れる会話とか情景描写は良いのだが、ちょっと謎解きがもたつき過ぎないかなぁ。 「おこと」の事も説明過多、さらっと流しても良かったかも。 まっ、そんな中一つの事件を解決した手腕は見事。 戯曲師の甲悦を忘れたが良い味出してます。
読了日:08月26日 著者:田牧 大和
鬼平犯科帳Season Best仲夏の候。 (SPコミックス SPポケットワイド)の感想
暑い夏に、熱い(厚い)鬼平を読む。 暑い盛りに懲りずに悪事に精出す悪党共を情け容赦なく取り締まる、ご存知長谷川平蔵、バッタバッタと斬り捨てる。 やはり、鬼平は爽快だなぁ。 576頁の厚さに堪能しました。
読了日:08月30日 著者:さいとう・たかを 池波正太郎
迷: まようの感想
【図書館】アミの会、第四弾! しかも、二冊同時発行!! やはり、アンソロジーは面白い。 各作者の思いが同じテーマでも、これほど離れているかと思える事。 それぞれの良さはあるが、「置き去り」に興味を持った。 二件の置き去り事件、最終的に同じ場所で起きた別々の事件、外国の事ゆえ増々恐怖を覚えた。 最後に置き去り事件の当事者が旅行会社に勤め、クレーム担当になっているというのが、泣かせる。 続いて、リクエストをしている同時発売の「惑」を読んで見たい。
読了日:08月31日 著者:アミの会(仮),大沢 在昌,乙一,近藤 史恵,篠田 真由美,柴田 よしき,新津 きよみ,福田 和代,松村 比呂美
晴れの日には 藍千堂菓子噺の感想
【図書館】藍干堂菓子噺「甘いもんでもおひとつ」に続く第二弾!! 相変わらず、藍干堂は季節のお菓子で大繁盛。 そんななか、晴太郎は一人の女性と知り合う。 「佐菜」それともう一人娘の「さち」、この二人と晴太郎の関わりが本巻の肝である。 節目節目のお菓子をあしらったところは一巻と同じく季節感を出している。 晴太郎の祝言を巡り、厄介な敵役まで登場、果たしてどうなるのだろうか・・・ 五話中三話が書下ろしなので続きは望めないと思うが、出来れば晴太郎、幸次郎、茂市の世界観をもう一度見たいものである。
読了日:08月31日 著者:田牧 大和
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コメント
「ツバキ文具店」を購入しました。
ちょうど図書券があり、アマゾンより安く買えたもので・・・
テレビシリーズが面白かったので、原作と比較しながら楽しもうと思います
また、感想をアップしますね(^^)
投稿: スマッシュ | 2017年10月14日 (土) 18時43分
スマッシユさん、「ツバキ堂文具店」ドラマとの違いをお楽しみ下さい。 手紙文のしみじみした件が何とも言えず・・・
いつもありがとうございます。
では、又♪
投稿: ぶんぶん | 2017年10月23日 (月) 13時12分