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2017年7月

2017年7月 6日 (木)

6月の読書記録 読書メーターより

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読んだ本の数:14
読んだページ数:5175
ナイス数:1077

不忠: 鬼役(二十一) (光文社時代小説文庫)不忠: 鬼役(二十一) (光文社時代小説文庫)感想
【図書館】不忠・・・いろいろな事に遭遇し、自分の役目にも迷いが・・・蔵人介が生き方に逡巡する場面も。 相番の出世とそれが無くなり御鉄砲奉行の役目に就くため大阪に赴任する桜木の顛末を描く一篇がサラリと描かれる。 次の相番は誰に・・・権力闘争が激しくなり、水野、鳥居の動きも忙しくなってきた。 遠山の金さんの使い方が荒いように思える、もう少しワンポイントで使った方が良いと思うが。 蔵人介の密命が権力闘争に使わらねばと思う、ストーリーはエンターテナーで良いと思ってます。 後味が良くあらねば坂岡真じゃ無い。
読了日:06月04日 著者:坂岡 真
愛さずにいられない: 北村薫のエッセイ愛さずにいられない: 北村薫のエッセイ感想
【図書館】1992年から2016年に書かれた北村氏のエッセイ集。 北村氏が敬愛する、鮎川哲也氏、都筑道夫氏、泡坂妻夫氏の想い出から子供の頃の話、マンガの事、短歌の事、映画の事、ありとあらゆる思いが詰まっているエッセイです。 しかし、多岐に及んで小説から雑記まで、読んでいるなぁと思う。 しかも、ちゃんと覚えている。 ほとんど同時代を過ごしているので少年の頃のエピソードは、「あった、あった」と膝を叩く。 そのうえ、住まいも近い埼玉県、同じ頃同じ地域で過ごしていた。 まさに、快傑ハリマオ、月光仮面なのである。
読了日:06月07日 著者:北村 薫
いつもが消えた日 (お蔦さんの神楽坂日記) (創元推理文庫)いつもが消えた日 (お蔦さんの神楽坂日記) (創元推理文庫)感想
【図書館】お蔦さんシリーズ、第二弾! 図書館にリクエストしたら三弾が先に来て、返却期間が短いので急ぎ読了。 いつものように、お蔦さんと望の日常が続いている。 しかし、友達と別れたその晩、一転する。 友達の家が血みどろで、家族が行方不明に・・・ 連作短編のほのぼのした一巻と異なり本格ミステリーの形相を呈して来た。 友達との交流を通じて大きく成長する望の姿を描き、さりげなく助言するお蔦さんの姿が心憎い。 理事長とお蔦さんの親友のエピソードは要らないと思う、何でもかんでも、つなぎ合わせるのは小説じみてしまう。 
読了日:06月12日 著者:西條 奈加
リーダーズチョイス BEST13 of ゴルゴ13リーダーズチョイス BEST13 of ゴルゴ13感想
またまた読んでしまった。 ふとした瞬間に手を伸ばしてしまう、読者が選んだベスト13つまらぬ筈が無い。 ゴルゴはどれを取っても面白い、ちょっと読みたいそんな時、傑作集は有り難い。 しかし、良く続いているものだベスト13が出てから15年も経ってしまった。 プロダクション方式が続く理由だろう、いつまでも続く事を祈る。
読了日:06月13日 著者:さいとう たかを,さいとう・プロダクション
みやこさわぎ (お蔦さんの神楽坂日記)みやこさわぎ (お蔦さんの神楽坂日記)感想
【図書館】お蔦さん、シリーズ第3弾! また、連作短編に戻る、どっちかと言うと短編の方が好きです。 お蔦さんには重いシリアスものより、短編で軽妙洒脱なお話の方が似合うと思います。 いろいろとめぐる季節の中でお蔦さんと望の日常が綴られる、ちょっとした引っ掛かりの謎を解き明かす。 謎と言うよりは生き方みたいなもの、関わり合いといった事が描かれる。 ウェイトが望にかかって来た感じがする、少年の成長譚なんだろうな。 神楽坂の雰囲気を伝えてくれるシリーズです。
読了日:06月15日 著者:西條 奈加
うぽっぽ同心十手綴り (徳間文庫)うぽっぽ同心十手綴り (徳間文庫)感想
風変わりなタイトルに惹かれ手にした一冊。 タイトルから、おふざけなのではと思いましたが、なんのなんの正統派捕物帳です。 罪に問われるはざまっていうか微妙な問題、見事に解決し後味も爽やか。 登場人物も、いろいろ癖のありそうな人物ばかり、面白くなりそう。 坂岡真の時代小説は真面目か不真面目か読んで見るまで判らない小説が多い、これは真面目派なんでしょう。 シリーズが長そうなので図書館にリクエストしよう。
読了日:06月17日 著者:坂岡 真
死笛―隠目付江戸日記〈1〉 (光文社時代小説文庫)死笛―隠目付江戸日記〈1〉 (光文社時代小説文庫)感想
【図書館】適当な本が無いかと図書館を物色中、これに当たりました。 カバー裏の解説で判断しましたが正解でした。 隠目付の設定が面白かったです。 凄腕の隠居と言う設定は目新しいものでは無いのですが、剣戟の棲ましさは、やはり剣道を習っていた著者特有のものだと思います。 登場人物に惹かれ、続きも図書館にリクエストを。 しかし、「江崎藩」のエピソードだけで果たしてもつのか・・・ まぁ、読んで見る事にしましょう。
読了日:06月19日 著者:鳥羽 亮
神の犬 (1) (小学館文庫)神の犬 (1) (小学館文庫)感想
【再読】谷口ジローが亡くなって・・・古本屋に行くと、ついつい昔の作品を探している自分を発見する。 良い漫画家だったなぁ。 目に止まった、この本に手が伸びた。 ブランカという遺伝子操作された軍事戦闘犬、これは、その流れを引く子供たち2頭の物語である。 戦闘調教から逃れ荒野に消えたブランカ、その子供にも軍の魔の手が伸びる。 凄ざましい能力を秘めたタイガとナギ、次々と軍の追っ手をなぎ倒す。 そんな2頭にも犬の愛情がある。 谷口ジローが贈る、運命に逆らう自然の気高さを描き切った作品である。 犬が愛おしい!
読了日:06月20日 著者:谷口 ジロー
寒椿ゆれる―猿若町捕物帳 (光文社時代小説文庫)寒椿ゆれる―猿若町捕物帳 (光文社時代小説文庫)感想
【図書館】猿若町捕物帳の第四弾。 同心・玉島千蔭は苦み走った良い男、江戸を騒がす事件を追っている。 そんな、千蔭にお見合い話が舞い込んだ、二六歳、少し婚期が遅れた感があるが、ちょっと変わった考え方をする女性であった。 猪鍋に纏わる事件を解決し、安珍清姫もどきの事件のケリをつけ、寒椿に思いを寄せる切ない恋の決着をつける。果たしてお見合い話の行く末は。人気若手女形・水木巴之丞、美貌の花魁・梅が枝の知恵を借り、花の大江戸を駆け回る。近藤史恵の捕物帳、なかなか現代物である。シリーズ前作を読んで見ようかなと思う。
読了日:06月20日 著者:近藤 史恵
涅槃の雪 (光文社時代小説文庫)涅槃の雪 (光文社時代小説文庫)感想
【図書館】天保の改革が描かれる、そこに庶民の生活と政治のやり取りがクロスオーバーする。 登場人物は、遠山金四郎景元、鳥居耀蔵甲斐之守、水野忠邦、いずれも曰く有り難しの面々、面白くない筈が無い。遠山VS水野・鳥居の確執に、否応なく巻き込まれるのが、吟味方与力の高安門佑とお卯乃である。 門佑、お卯乃の日常に何かと改革の風潮が絡んでくる、まぁ、改革ありき生活だから仕方ない。二人の恋の行く末と改革の収束を交えて語る西條版・天保の改革。 市川団十郎の幼き日が描かれる等、随所にエピソードが散りばめられているのが最高!
読了日:06月22日 著者:西條 奈加
黒博物館 スプリンガルド (モーニング KC)黒博物館 スプリンガルド (モーニング KC)感想
19世紀・ヴィクトリア朝初期、霧の倫敦に「バネ足ジャック」が登場。 その3年後再びジャックが現れる、しかも連続殺人犯として。 向かい撃つはロンドン警視庁の名物警部・ジェイムズ・ロッケンフィールド。 藤田和日郎が思い入れたっぷりに描く怪奇と冒険の浪漫のゴシック活劇。 悲しきバネ男の恋情と熱血刑事との友情、ハラハラドキドキして心熱くなる協奏曲。 たまには郷愁にも似たお話しも楽しいものですね。 黒博物館のキュレーターさんがとっても素敵です。
読了日:06月22日 著者:藤田 和日郎
女のシゴト道 (文春文庫)女のシゴト道 (文春文庫)感想
【再読】以前読んだ物を再読してしまった(笑) 今回は大田垣らしさがなく職業の説明に汲々としていると、書いたが、前回の感想を見ると、全然そんな事は書いて無い。 読んだ時の状況で感想って大分変るんだなぁと実感した。 あとがき位のスタンスがちょうど良い。
読了日:06月24日 著者:大田垣 晴子
恋文ながし―うぽっぽ同心十手綴り (徳間文庫)恋文ながし―うぽっぽ同心十手綴り (徳間文庫)感想
【図書館】今日も今日とて臨時廻り同心の長尾勘兵衛は厄介事を抱えていた。 色々な難事をサラリと捌いて飄々として季節の物を食す、やっぱり酒が上手そうだ。 臨時廻りは経験が物を言う、酸いも甘いもかみ分けた勘兵衛は一人、思う家出をした女房の事。 「うぽっぽ」第二弾、順調な滑り出しです。
読了日:06月28日 著者:坂岡 真
女殺し坂 (徳間文庫―うぽっぽ同心十手綴り (さ33-3))女殺し坂 (徳間文庫―うぽっぽ同心十手綴り (さ33-3))感想
【図書館】女殺し坂・・・何か謂れがありそうな坂の名。 何人もの命が奪われた、勘兵衛が調査に乗り出すが・・・それとは別に勘兵衛の妻に関わる事が描かれる。 果たして、出奔の謎は解けるのだろうか。 二十年前、どのような事があったのか,おさよは本当にお静なのか、謎は謎を呼び夢の彼方に・・・以外と荒療治もする勘兵衛の一面を見たような気がする。
読了日:06月30日 著者:坂岡 真

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