先月の読書メーター(10月)
2013年10月の読書メーター
読んだ本の数:37冊
読んだページ数:9941ページ
ナイス数:3798ナイス
暴れ公卿 公家武者 松平信平4 (二見時代小説文庫)の感想
良いなぁ〜このテンポ、お話も軽くて、気分転換には最高! 以前は「佐伯泰英」氏が、このポストだったのですが…痛快勧善懲悪時代小説!エンターテイメントはこうでなければ、松姫の登場回数も増えて、ますます物語に華を添えています。佐吉が良い味、出してる。
読了日:10月1日 著者:佐々木裕一
千石の夢 公家武者 松平信平5 (二見時代小説文庫)の感想
ますます快調! 遂に1400石の領主になった。しかし、そこは盗賊に毎年襲われて取れ高200石にもならぬ領地だった。何とかせねば、急ぎ領地に向かう信平であった…
読了日:10月3日 著者:佐々木裕一
すてきな奥さんの感想
良いですね〜(笑)、このの取り方、テンポの良さ。一條氏のギャグは「これでもか、これでもか」の追い掛け式のギャグだが、それがツボにハマると、もうダメです。シュールなギャグ、ちょっとブラックが入ってる、それに絵がきれいです。
読了日:10月4日 著者:一條裕子
千年万年りんごの子(1) (KCx ITAN)の感想
謎を秘めて、静かに進行中。りんごと自然が豊かな雪深い津軽、婿養子に入った雪之丞。りんご農家の四季と村の因習、果たして何が…物語は始まったばかりです。
読了日:10月4日 著者:田中相
富子すきすき (講談社文庫)の感想
「富子すきすき」よりも、「堀留の家」が良い。短編集なのだが、カバー裏のあらすじは、富子に関してのみ、もっと短編集を前面に出しても良かったのでは…「こうなれば良いな〜」の予想は意外とくつがえされちゃうけど、人生こんなものだよ。優しく「宇江佐」 さんは、言っているようです。すれ違いも「人生」ですね。
読了日:10月5日 著者:宇江佐真理
蠢太郎 (ビッグコミックススペシャル)の感想
激動の明治に舞い降りた天性の女形・中村蠢太郎。その出生の秘密とは?歌舞伎の世界から現代をあぶり出す、村上もとか渾身の一冊。
読了日:10月6日 著者:村上もとか
和菓子のアン (光文社文庫)の感想
今更ながら面白い! どこにでもいる高卒女子、梅本杏子は身長150センチ、体重57キロのぷっくらした体形の女の子です。通称・アンちゃんが日常の謎を解き明かす。心におっさんを飼う美貌の女店長、イケメンだけど心は乙女の先輩社員、華奢で大人しいけど元ヤンキーの女子大生の同僚と共に和菓子の謎に挑みます。
読了日:10月6日 著者:坂木司
欅の木 (ビッグコミックススペシャル)の感想
久し振りに、再読しました。やはり良い、内海隆一郎の物語が谷口ジローの絵に溶け込んでいる。若い頃ならさして動きもない、こんなストーリーに、感情を揺さぶられ事もなかったでしょう。今、再読してみてやはり話が良いのは当たり前、絵が良い。 谷口ジローの絵にあっている、これは一つの映画である。静かに余韻を楽しみたいですね。
読了日:10月9日 著者:内海隆一郎
遥かな町へ (上) (ビッグコミックススペシャル)の感想
【再読】久し振りに読みたくなりました。列車を間違えて故郷に着いた男。ついでに、墓参りでもとお寺に詣でるが…ひょんなことからタイムスリップし、14歳の春に戻ってしまう。45歳の私が、しかも自覚を残したまま…淡い青春のなか微妙な感覚の中学二年。しかし、重大な事を思い出す、父の失踪があったのもこの夏だった。
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
遥かな町へ (下) (ビッグコミックススペシャル)の感想
【再読】父について調べてみる、戦後のあれこれで母と一緒になり、妹も生まれ幸せな人生である。少なくとも表面上は…14歳の目を通して45歳の思考が探る、父の思い、母の生き様、果たして父の失踪に何があるのか。父の歳になり、考えさせる、家族とは、将来とは…良いドラマかと思います。
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
父の暦 (ビッグコミックススペシャル)の感想
【再読】「遥かな町へ」に続いて読んでみた。やはり良い…父との断絶、郷里のしがらみ、父の葬儀のため15年ぶりの帰郷。お通夜で話される父の生き様、寡黙であったが子供の事を考えていた父。父の知られざる苦悩、父の少ない安らぎ、分かるなあ。あんなに毛嫌いしていた故郷の優しさ、一瞬にして昔に戻れる家族や仲間、やっぱり故郷は良いですね
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
歩くひと (モーニングKC)の感想
【再読】良いですね〜散歩マンガ。ただ歩くだけ、途中で出会ったこととか、見慣れない風景。時には「雨」「風」「嵐」も、そんな中淡々と歩く。「花」「光」「雪」いろいろなロケーション。ただ、ぼーっと歩きたいですね。
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
捜索者 (ビッグコミックススペシャル)の感想
今は亡き山岳パートナーの愛娘が失踪した。南アルプスの山小屋の主・志賀は少女を探すために山を降りた。複雑な都会のなか、たった一人の15歳の少女を見つけ出せるのか。ようやく見つけだした、その状況は…そびえ立つ超高層ビル、クライマー魂が爆発する。圧倒的なスケールで贈る谷口ジローの山岳ハードボイルド。
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
三人目の幽霊 (創元推理文庫)の感想
大倉氏のデビュー作品。まだ、ちょっと練れていない。ブレイクする予感はするものの、登場人物の整理が出来ていない。落語の世界を描いているが、うまくストーリーとネタが絡んでいない。初めてで、あれもこれも詰め込み過ぎたか…二作目以降に期待したいと思います。でも、編集長と新米編集部員という組合せはOKだと思います。
読了日:10月11日 著者:大倉崇裕
仮面ライダーをつくった男たち 1971・2011 (KCデラックス)の感想
とにかく熱い!男たちの讃歌です。
読了日:10月11日 著者:村枝賢一,小田克己
黒十手捕物帖 血染めの花嫁 (学研M文庫)の感想
いやぁ〜良いものですね。痛快捕り物物語、テンポ良い謎解き、ほのかに香るお色気、相変わらずの鳴海節、永遠のマンネリ現象ですね。たまには、気晴らしに読むのにもってこいです。
読了日:10月13日 著者:鳴海丈
櫻の園 白泉社文庫の感想
【再読】数百本の桜に囲まれた、丘の上の女子高校、桜華学園。櫻の園と呼ばれ春の創立祭にはチェーホフの「櫻の園」が演じられる。その演劇部所属する乙女たちの揺れ動く心情と思いを桜の花に託して、そっと届ける青春ロマン。吉田秋生のすべてが詰まっていると思います。
読了日:10月13日 著者:吉田秋生
矢上教授の午後 (祥伝社文庫)の感想
このカバー絵から、この複雑なストーリーが、想像出来るだろうか?優雅なコージーミステリーだと思いませんか?ところが、登場人物は一癖も二癖も、ありそうです。こんなに謎だらけで、どうなると考えて始めた頃、ひとつ二つと解け始める…とある大学の老朽校舎が「雪の山小屋」「絶海の孤島」に…殺人を含めた謎が、ゆっくりと動き始めた。
読了日:10月14日 著者:森谷明子
童話迷宮 下 (Bunch Comics Extra)の感想
上巻を読んだ時は、多少、理解出来たかと思っていたのに、判らなくなってしまった。観念的に物語を理解しようとするとすり抜ける。雰囲気だけだと妙に引っ掛かる。「あとがき」を読んでも理解不能。原作を読んでみましょうか?
読了日:10月14日 著者:釣巻和,小川未明
すみだ川: 渡り用人 片桐弦一郎控(四) (光文社時代小説文庫)の感想
渡り用人シリーズ、第四弾です。今回は水練の手伝いで貧乏藩に雇われた弦一郎の活躍を描く「すみだ川」と、その関わりで遠く四国の国元までの探索行を頼まれる「楠の下」の小栗藩を巡る二編です。小藩を目の当たりに見て、藩主、民衆共にあり、その心が伝わる話でした。
読了日:10月14日 著者:藤原緋沙子
七人の敵がいる (集英社文庫)の感想
PTA、自治会、父母会、いろいろとあります。 働きながらの参加、無理もあるでしょうね。陽子さんのように啖呵を切れればスカッとするのでしょうが・・・でも、現実はそうも言えない。子育ては専業でも兼業でも難しい、それにしてもいろいろな事が多いですね。PTAと言っても所詮は素人の集まり、能力のある人が犠牲になってしまう。陽子さんの様なテキパキこなす人が必要ですね。でもそれは又違う場面では仕事では無い。七人の敵あり、八人の味方あり、陽子さんに素晴らしい味方が出来た事が嬉しいです。
読了日:10月16日 著者:加納朋子
しんきらり (ちくま文庫)の感想
良い作家だと思います。こんな感性と力量のある作家は、もう出ないのでしょうね。久し振りに読んだが全然古びていない。いやっ感性が新しく感じる。いつの時代も女性は、「感じる」存在なのかも知れない。それは母性に関係しているのかも知れない。つくづく惜しい作家を亡くしたと思う。
読了日:10月17日 著者:やまだ紫
ふたつめの月の感想
久里子ちゃん、失業中…久し振りに会った赤坂との再会。アンとトモは相変わらず元気いっぱいです。失業を巡っての人とのスレ違い。自閉的な少女との出合い。永年ズルズルしていた好きな人と…人形の服を造る喜びに目覚めた久里子、この方向進んでも面白いと思います。一作目と違った登場人物たちですが、また久里子ちゃんの世界が変わった様で新鮮です。続きを読みたいシリーズです。
読了日:10月19日 著者:近藤史恵
拝領妻始末 (滝口康彦士道小説傑作選集)の感想
「切腹」「上意討ち」名作映画の原作を含む短編集である。士道とは、情けとは、なんたるものか…。面目のため生きる、そこには「生き様」の一辺もないのか。「拝領妻始末」映画と違った結末が用意されていた。しかし、この様な思議も、さもありなんと思う。がんじがらめに固まった武家社会、そこに生きる武士道とは、真の漢を見た思いがします。この短編集は値打ち物です。
読了日:10月21日 著者:滝口康彦
PEACE MAKER 11 (ヤングジャンプコミックス)の感想
【レンタル】そろそろシリーズ終わりが見えて来た様です。主眼が曖昧になってきた。そもそもガンプレイがメインでもって来たコミックだったし…ただし、この大風呂敷どう畳むのか、興味深いものがあります。
読了日:10月23日 著者:皆川亮二
千年万年りんごの子(2) (KCx ITAN)の感想
【レンタル】謎はますます深まる、雪之丞は朝日を東京連れて行く。何事も無く生活が始まる、しかし・・・「村の子供が行方不明」急いで帰る朝日。やはり運命からは逃れられないのか。必死に糸口を探す雪之丞、無情にも日が流れ、そして・・・果たして朝日の運命は、次回が楽しみです。
読了日:10月23日 著者:田中相
銀の匙 Silver Spoon 9 (少年サンデーコミックス)の感想
御影の受験に全力投球の八軒、兄貴の受験虎の巻を取りに実家に帰るが…心配する母がエゾノーに視察に来た。そこで見た農業の未来と息子の成長。八軒の冬は新たなベーコン造りに向かう。
読了日:10月23日 著者:荒川弘
白戸修の狼狽の感想
【図書館】相変わらず「巻き込まれ型」の白土君です。前作は特出職業のあれこれで面白かったが、今回はちょっと大味でした。コンサート警備の話も二回も重なると食傷気味です。白土君の「ひらめき」も、切れが無い様に思います。二匹目のドジョウは失敗だったのでは…
読了日:10月25日 著者:大倉崇裕
いちばん長い夜にの感想
【図書館】前科(まえ)持ちシリーズ・完結編 いつも通りの生活をしていても、「あそこ」での暮らしが時折、脳裡をよぎる。二人の生活が徐々に違い始める。そして、3・11を経験して大きくうねりだす。過去とは、未来とは、そして現在とは…決して許されざるものなのか。少しずつ日の当たる道を歩き出した芭子と綾香。その道は決して平坦では無いけれど、しかし、確実に歩き出した。余韻が爽やかシリーズの大団円です。
読了日:10月26日 著者:乃南アサ
小鳥を愛した容疑者 (講談社文庫)の感想
【図書館】「ペットのアンソロジー」を読んで興味を持ちました。元々「大倉氏」の作品に愛着のある方ですから…氏の作品は、情報量と一般人とのカラミが骨子です。今回も動物のエキスパートが登場します。してみると、落語もコロンボも白土も情報量小説じゃ無いか。でも、完璧と思われる主人公にも意外な落とし穴があることが魅力何でしょうね。「ことわざ」が分からないとか…ともあれシリーズ再開が望まれます。
読了日:10月27日 著者:大倉崇裕
巣立ち―お鳥見女房 (新潮文庫)の感想
久し振りに読んでみました。相変わらず、上手いです。久太郎・恵以の結婚、多津の出産、など今回もみどころ満載です。長崎に向かう武士が母に寄せる心情と、珠世に対する恋情が淡く交差する「蛹のままで」が秀逸です。この作家は人情の機微を捉えるのが上手い人です。季節の移り変わり、家族の在り方、ちゃんと押さえている。ずっと読みたい作家です。
読了日:10月30日 著者:諸田玲子
路地恋花(2) (アフタヌーンKC)の感想
いろいろな若い職人達の集う長屋、今回は花屋と喫茶店、友禅染、万華鏡とガラス職人、またもやひと波乱も二波乱も…まったり流れる古都の風情がなんとも言えません。
読了日:10月30日 著者:麻生みこと
路地恋花(3) (アフタヌーンKC)の感想
相も変わらず路地裏です。今回は美容師、製本屋、靴屋、再びの美容師、そして「大家さん」のお話し。ちょっとした釦の掛け違い、ほんの些細なやり取りが…妙に心に残る青春群像、その仕草がなんとも言えずに心に残ります。大家さんの青春がロマンがあって好きです。
読了日:10月30日 著者:麻生みこと
路地恋花(4) <完> (アフタヌーンKC)の感想
遂に路地裏青春職人群像劇、感動の大団円です。もの造りへの夢が、愛情がささやかに(時には騒々しく)流れて行った。そして、旅立って行った。しかし、新しい「店子」がひとり二人と…ありがとう路地裏に乾杯!そして、新しい人生に…乾杯!
読了日:10月30日 著者:麻生みこと
バガボンド(36) (モーニングKC)の感想
ひとり、また一人と息を引き取る・・・もう、何をしても田んぼは出来ないのか。一心不乱に鍬を振るう武蔵、諦める村人。そして、かすかな希望が・・・だが、冬が来る。春に種蒔きをするにも、今生きる糧が無い。生きるとは、生きとし生を繫ぐとは・・・武蔵、絶体絶命!
読了日:10月30日 著者:井上雄彦
いつかティファニーで朝食を 2 (BUNCH COMICS)の感想
いらいらしてても、泣きたい朝も、「朝ごはん」が美味しければ何とかなる。人生のいろんなことも、生きていく上で大切なことも、朝ごはんさえ美味しければどうにかなる。相変わらず絵は下手だがごはんを食べてるシーンは力入ってる感じ。実在の店だけに説得力あるし。この際、ストーリーは余り重きに置いてないのかも・・・
読了日:10月30日 著者:マキヒロチ
愛妻日記 (講談社文庫)の感想
ポルノ小説ですね。 直木賞作家の匿名小説。でも言葉の端々に文学的な表現を感じ「う〜ん」と思った。ちょっとSMチックに、ちょっと変態がかって、夫婦達の日々が描かれる。重松清、一生の不覚となるか?
読了日:10月31日 著者:重松清
読んだ本の数:37冊
読んだページ数:9941ページ
ナイス数:3798ナイス
暴れ公卿 公家武者 松平信平4 (二見時代小説文庫)の感想
良いなぁ〜このテンポ、お話も軽くて、気分転換には最高! 以前は「佐伯泰英」氏が、このポストだったのですが…痛快勧善懲悪時代小説!エンターテイメントはこうでなければ、松姫の登場回数も増えて、ますます物語に華を添えています。佐吉が良い味、出してる。
読了日:10月1日 著者:佐々木裕一
千石の夢 公家武者 松平信平5 (二見時代小説文庫)の感想
ますます快調! 遂に1400石の領主になった。しかし、そこは盗賊に毎年襲われて取れ高200石にもならぬ領地だった。何とかせねば、急ぎ領地に向かう信平であった…
読了日:10月3日 著者:佐々木裕一
すてきな奥さんの感想
良いですね〜(笑)、このの取り方、テンポの良さ。一條氏のギャグは「これでもか、これでもか」の追い掛け式のギャグだが、それがツボにハマると、もうダメです。シュールなギャグ、ちょっとブラックが入ってる、それに絵がきれいです。
読了日:10月4日 著者:一條裕子
千年万年りんごの子(1) (KCx ITAN)の感想
謎を秘めて、静かに進行中。りんごと自然が豊かな雪深い津軽、婿養子に入った雪之丞。りんご農家の四季と村の因習、果たして何が…物語は始まったばかりです。
読了日:10月4日 著者:田中相
富子すきすき (講談社文庫)の感想
「富子すきすき」よりも、「堀留の家」が良い。短編集なのだが、カバー裏のあらすじは、富子に関してのみ、もっと短編集を前面に出しても良かったのでは…「こうなれば良いな〜」の予想は意外とくつがえされちゃうけど、人生こんなものだよ。優しく「宇江佐」 さんは、言っているようです。すれ違いも「人生」ですね。
読了日:10月5日 著者:宇江佐真理
蠢太郎 (ビッグコミックススペシャル)の感想
激動の明治に舞い降りた天性の女形・中村蠢太郎。その出生の秘密とは?歌舞伎の世界から現代をあぶり出す、村上もとか渾身の一冊。
読了日:10月6日 著者:村上もとか
和菓子のアン (光文社文庫)の感想
今更ながら面白い! どこにでもいる高卒女子、梅本杏子は身長150センチ、体重57キロのぷっくらした体形の女の子です。通称・アンちゃんが日常の謎を解き明かす。心におっさんを飼う美貌の女店長、イケメンだけど心は乙女の先輩社員、華奢で大人しいけど元ヤンキーの女子大生の同僚と共に和菓子の謎に挑みます。
読了日:10月6日 著者:坂木司
欅の木 (ビッグコミックススペシャル)の感想
久し振りに、再読しました。やはり良い、内海隆一郎の物語が谷口ジローの絵に溶け込んでいる。若い頃ならさして動きもない、こんなストーリーに、感情を揺さぶられ事もなかったでしょう。今、再読してみてやはり話が良いのは当たり前、絵が良い。 谷口ジローの絵にあっている、これは一つの映画である。静かに余韻を楽しみたいですね。
読了日:10月9日 著者:内海隆一郎
遥かな町へ (上) (ビッグコミックススペシャル)の感想
【再読】久し振りに読みたくなりました。列車を間違えて故郷に着いた男。ついでに、墓参りでもとお寺に詣でるが…ひょんなことからタイムスリップし、14歳の春に戻ってしまう。45歳の私が、しかも自覚を残したまま…淡い青春のなか微妙な感覚の中学二年。しかし、重大な事を思い出す、父の失踪があったのもこの夏だった。
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
遥かな町へ (下) (ビッグコミックススペシャル)の感想
【再読】父について調べてみる、戦後のあれこれで母と一緒になり、妹も生まれ幸せな人生である。少なくとも表面上は…14歳の目を通して45歳の思考が探る、父の思い、母の生き様、果たして父の失踪に何があるのか。父の歳になり、考えさせる、家族とは、将来とは…良いドラマかと思います。
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
父の暦 (ビッグコミックススペシャル)の感想
【再読】「遥かな町へ」に続いて読んでみた。やはり良い…父との断絶、郷里のしがらみ、父の葬儀のため15年ぶりの帰郷。お通夜で話される父の生き様、寡黙であったが子供の事を考えていた父。父の知られざる苦悩、父の少ない安らぎ、分かるなあ。あんなに毛嫌いしていた故郷の優しさ、一瞬にして昔に戻れる家族や仲間、やっぱり故郷は良いですね
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
歩くひと (モーニングKC)の感想
【再読】良いですね〜散歩マンガ。ただ歩くだけ、途中で出会ったこととか、見慣れない風景。時には「雨」「風」「嵐」も、そんな中淡々と歩く。「花」「光」「雪」いろいろなロケーション。ただ、ぼーっと歩きたいですね。
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
捜索者 (ビッグコミックススペシャル)の感想
今は亡き山岳パートナーの愛娘が失踪した。南アルプスの山小屋の主・志賀は少女を探すために山を降りた。複雑な都会のなか、たった一人の15歳の少女を見つけ出せるのか。ようやく見つけだした、その状況は…そびえ立つ超高層ビル、クライマー魂が爆発する。圧倒的なスケールで贈る谷口ジローの山岳ハードボイルド。
読了日:10月10日 著者:谷口ジロー
三人目の幽霊 (創元推理文庫)の感想
大倉氏のデビュー作品。まだ、ちょっと練れていない。ブレイクする予感はするものの、登場人物の整理が出来ていない。落語の世界を描いているが、うまくストーリーとネタが絡んでいない。初めてで、あれもこれも詰め込み過ぎたか…二作目以降に期待したいと思います。でも、編集長と新米編集部員という組合せはOKだと思います。
読了日:10月11日 著者:大倉崇裕
仮面ライダーをつくった男たち 1971・2011 (KCデラックス)の感想
とにかく熱い!男たちの讃歌です。
読了日:10月11日 著者:村枝賢一,小田克己
黒十手捕物帖 血染めの花嫁 (学研M文庫)の感想
いやぁ〜良いものですね。痛快捕り物物語、テンポ良い謎解き、ほのかに香るお色気、相変わらずの鳴海節、永遠のマンネリ現象ですね。たまには、気晴らしに読むのにもってこいです。
読了日:10月13日 著者:鳴海丈
櫻の園 白泉社文庫の感想
【再読】数百本の桜に囲まれた、丘の上の女子高校、桜華学園。櫻の園と呼ばれ春の創立祭にはチェーホフの「櫻の園」が演じられる。その演劇部所属する乙女たちの揺れ動く心情と思いを桜の花に託して、そっと届ける青春ロマン。吉田秋生のすべてが詰まっていると思います。
読了日:10月13日 著者:吉田秋生
矢上教授の午後 (祥伝社文庫)の感想
このカバー絵から、この複雑なストーリーが、想像出来るだろうか?優雅なコージーミステリーだと思いませんか?ところが、登場人物は一癖も二癖も、ありそうです。こんなに謎だらけで、どうなると考えて始めた頃、ひとつ二つと解け始める…とある大学の老朽校舎が「雪の山小屋」「絶海の孤島」に…殺人を含めた謎が、ゆっくりと動き始めた。
読了日:10月14日 著者:森谷明子
童話迷宮 下 (Bunch Comics Extra)の感想
上巻を読んだ時は、多少、理解出来たかと思っていたのに、判らなくなってしまった。観念的に物語を理解しようとするとすり抜ける。雰囲気だけだと妙に引っ掛かる。「あとがき」を読んでも理解不能。原作を読んでみましょうか?
読了日:10月14日 著者:釣巻和,小川未明
すみだ川: 渡り用人 片桐弦一郎控(四) (光文社時代小説文庫)の感想
渡り用人シリーズ、第四弾です。今回は水練の手伝いで貧乏藩に雇われた弦一郎の活躍を描く「すみだ川」と、その関わりで遠く四国の国元までの探索行を頼まれる「楠の下」の小栗藩を巡る二編です。小藩を目の当たりに見て、藩主、民衆共にあり、その心が伝わる話でした。
読了日:10月14日 著者:藤原緋沙子
七人の敵がいる (集英社文庫)の感想
PTA、自治会、父母会、いろいろとあります。 働きながらの参加、無理もあるでしょうね。陽子さんのように啖呵を切れればスカッとするのでしょうが・・・でも、現実はそうも言えない。子育ては専業でも兼業でも難しい、それにしてもいろいろな事が多いですね。PTAと言っても所詮は素人の集まり、能力のある人が犠牲になってしまう。陽子さんの様なテキパキこなす人が必要ですね。でもそれは又違う場面では仕事では無い。七人の敵あり、八人の味方あり、陽子さんに素晴らしい味方が出来た事が嬉しいです。
読了日:10月16日 著者:加納朋子
しんきらり (ちくま文庫)の感想
良い作家だと思います。こんな感性と力量のある作家は、もう出ないのでしょうね。久し振りに読んだが全然古びていない。いやっ感性が新しく感じる。いつの時代も女性は、「感じる」存在なのかも知れない。それは母性に関係しているのかも知れない。つくづく惜しい作家を亡くしたと思う。
読了日:10月17日 著者:やまだ紫
ふたつめの月の感想
久里子ちゃん、失業中…久し振りに会った赤坂との再会。アンとトモは相変わらず元気いっぱいです。失業を巡っての人とのスレ違い。自閉的な少女との出合い。永年ズルズルしていた好きな人と…人形の服を造る喜びに目覚めた久里子、この方向進んでも面白いと思います。一作目と違った登場人物たちですが、また久里子ちゃんの世界が変わった様で新鮮です。続きを読みたいシリーズです。
読了日:10月19日 著者:近藤史恵
拝領妻始末 (滝口康彦士道小説傑作選集)の感想
「切腹」「上意討ち」名作映画の原作を含む短編集である。士道とは、情けとは、なんたるものか…。面目のため生きる、そこには「生き様」の一辺もないのか。「拝領妻始末」映画と違った結末が用意されていた。しかし、この様な思議も、さもありなんと思う。がんじがらめに固まった武家社会、そこに生きる武士道とは、真の漢を見た思いがします。この短編集は値打ち物です。
読了日:10月21日 著者:滝口康彦
PEACE MAKER 11 (ヤングジャンプコミックス)の感想
【レンタル】そろそろシリーズ終わりが見えて来た様です。主眼が曖昧になってきた。そもそもガンプレイがメインでもって来たコミックだったし…ただし、この大風呂敷どう畳むのか、興味深いものがあります。
読了日:10月23日 著者:皆川亮二
千年万年りんごの子(2) (KCx ITAN)の感想
【レンタル】謎はますます深まる、雪之丞は朝日を東京連れて行く。何事も無く生活が始まる、しかし・・・「村の子供が行方不明」急いで帰る朝日。やはり運命からは逃れられないのか。必死に糸口を探す雪之丞、無情にも日が流れ、そして・・・果たして朝日の運命は、次回が楽しみです。
読了日:10月23日 著者:田中相
銀の匙 Silver Spoon 9 (少年サンデーコミックス)の感想
御影の受験に全力投球の八軒、兄貴の受験虎の巻を取りに実家に帰るが…心配する母がエゾノーに視察に来た。そこで見た農業の未来と息子の成長。八軒の冬は新たなベーコン造りに向かう。
読了日:10月23日 著者:荒川弘
白戸修の狼狽の感想
【図書館】相変わらず「巻き込まれ型」の白土君です。前作は特出職業のあれこれで面白かったが、今回はちょっと大味でした。コンサート警備の話も二回も重なると食傷気味です。白土君の「ひらめき」も、切れが無い様に思います。二匹目のドジョウは失敗だったのでは…
読了日:10月25日 著者:大倉崇裕
いちばん長い夜にの感想
【図書館】前科(まえ)持ちシリーズ・完結編 いつも通りの生活をしていても、「あそこ」での暮らしが時折、脳裡をよぎる。二人の生活が徐々に違い始める。そして、3・11を経験して大きくうねりだす。過去とは、未来とは、そして現在とは…決して許されざるものなのか。少しずつ日の当たる道を歩き出した芭子と綾香。その道は決して平坦では無いけれど、しかし、確実に歩き出した。余韻が爽やかシリーズの大団円です。
読了日:10月26日 著者:乃南アサ
小鳥を愛した容疑者 (講談社文庫)の感想
【図書館】「ペットのアンソロジー」を読んで興味を持ちました。元々「大倉氏」の作品に愛着のある方ですから…氏の作品は、情報量と一般人とのカラミが骨子です。今回も動物のエキスパートが登場します。してみると、落語もコロンボも白土も情報量小説じゃ無いか。でも、完璧と思われる主人公にも意外な落とし穴があることが魅力何でしょうね。「ことわざ」が分からないとか…ともあれシリーズ再開が望まれます。
読了日:10月27日 著者:大倉崇裕
巣立ち―お鳥見女房 (新潮文庫)の感想
久し振りに読んでみました。相変わらず、上手いです。久太郎・恵以の結婚、多津の出産、など今回もみどころ満載です。長崎に向かう武士が母に寄せる心情と、珠世に対する恋情が淡く交差する「蛹のままで」が秀逸です。この作家は人情の機微を捉えるのが上手い人です。季節の移り変わり、家族の在り方、ちゃんと押さえている。ずっと読みたい作家です。
読了日:10月30日 著者:諸田玲子
路地恋花(2) (アフタヌーンKC)の感想
いろいろな若い職人達の集う長屋、今回は花屋と喫茶店、友禅染、万華鏡とガラス職人、またもやひと波乱も二波乱も…まったり流れる古都の風情がなんとも言えません。
読了日:10月30日 著者:麻生みこと
路地恋花(3) (アフタヌーンKC)の感想
相も変わらず路地裏です。今回は美容師、製本屋、靴屋、再びの美容師、そして「大家さん」のお話し。ちょっとした釦の掛け違い、ほんの些細なやり取りが…妙に心に残る青春群像、その仕草がなんとも言えずに心に残ります。大家さんの青春がロマンがあって好きです。
読了日:10月30日 著者:麻生みこと
路地恋花(4) <完> (アフタヌーンKC)の感想
遂に路地裏青春職人群像劇、感動の大団円です。もの造りへの夢が、愛情がささやかに(時には騒々しく)流れて行った。そして、旅立って行った。しかし、新しい「店子」がひとり二人と…ありがとう路地裏に乾杯!そして、新しい人生に…乾杯!
読了日:10月30日 著者:麻生みこと
バガボンド(36) (モーニングKC)の感想
ひとり、また一人と息を引き取る・・・もう、何をしても田んぼは出来ないのか。一心不乱に鍬を振るう武蔵、諦める村人。そして、かすかな希望が・・・だが、冬が来る。春に種蒔きをするにも、今生きる糧が無い。生きるとは、生きとし生を繫ぐとは・・・武蔵、絶体絶命!
読了日:10月30日 著者:井上雄彦
いつかティファニーで朝食を 2 (BUNCH COMICS)の感想
いらいらしてても、泣きたい朝も、「朝ごはん」が美味しければ何とかなる。人生のいろんなことも、生きていく上で大切なことも、朝ごはんさえ美味しければどうにかなる。相変わらず絵は下手だがごはんを食べてるシーンは力入ってる感じ。実在の店だけに説得力あるし。この際、ストーリーは余り重きに置いてないのかも・・・
読了日:10月30日 著者:マキヒロチ
愛妻日記 (講談社文庫)の感想
ポルノ小説ですね。 直木賞作家の匿名小説。でも言葉の端々に文学的な表現を感じ「う〜ん」と思った。ちょっとSMチックに、ちょっと変態がかって、夫婦達の日々が描かれる。重松清、一生の不覚となるか?
読了日:10月31日 著者:重松清
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コメント
相変わらずの読書量ですね。
でも、お仕事をされていた時の方が多かったでしょう。
通勤の往復が読書時間ですものね。
「おいち不思議語り」買ったまではいいのですが、
まだ積読ですm(_ _)m
投稿: スマッシュ | 2013年11月 2日 (土) 23時13分
スマッシュさん、こんにちは!
読書量は現在の方が、多いです。
やはり、朝晩が多いですね。
寒くなりました、暖かくして、お過ごし下さい。
いつもありがとうございます。
では、又♪
投稿: ぶんぶん | 2013年11月 3日 (日) 06時27分