たまには読書を♪ 珠玉コミック編
毎月・第一土曜日に地元の「読書会」参加させていただいております。 いつも5、6人から多くても10人くらいの集まりのサークルです。 年齢的にはかなり幅が ありますが、50~60歳くらいの方が中心でしょうか。 みなさん本好きでいろいろなジャンルの本の紹介がされます。 会場は14時から17時まで3時間も取ってありますが、紹介本を巡って意見やら感想が飛び交い、あっという間の3時間です(笑)
紹介本は一人一冊となっているので、毎月どの本を持参するかが楽しい悩みです。
ということで、読んだ本で紹介できなかったものや、「読書会」メンバー以外の方にも手に取っていただきたいものを、この欄で紹介して行きたいと思います。
先ずは「千波万波」
波津彬子 朝日新聞出版・刊 900円(税抜き)
波津彬子漫画家30周年記念出版の愛蔵版です。 代表作の「雨柳堂夢咄」の新作を始め幻のデビュー作やインタビュー、各界や友人の漫画家たちからの応援メッセージ、仕事場訪問など、盛りだくさんの波津ワールドです。 華麗な筆致の幽玄の世界に遊んでみませんか。
「ちはるさんの娘」①
西 炯子 双葉社・刊 714円(税抜き)
いつも元気な80歳のおばあちゃん「五十嵐ちはる」さんと38歳バツイチのミステリー作家である娘の「五十嵐ちなつ」さんとの日常を描くほのぼの爆笑4コマ漫画。社交的で若い感性の「ちはるさん」と内向的で地味な「ちなつさん」のボタンのかけ違い的な「掛け合い漫才」に思わず笑ってしまいます。
「とりぱん」⑩
とりのなん子 講談社・刊 590円(税抜き)
東北版スローライフのすすめ的なバードウォッチングを主体とした著者の日常を描くエッセイコミックも早10巻目です。 最近は読者のおたよりコーナーの漫画化など新たな「とりぱんワールド」を構築しています。 帯には他出版社のキャラクターで青池保子が応援祝辞メッセージを寄稿。
「イエスタディをうたって」⑦
冬目 景 集英社・刊 514円(税抜き)
不器用な片思いの青春を描くラブコメ。 雑誌に不定期連載なのでお話が遅々として進まず、コミックス派の私としては新刊チェックが大変です。 登場人物全員に共感が持てる作品って、もしかしてこれだけかも知れません。 かなり長い付き合いですが、まだ7巻・・・もう7巻というべきか・・・
「大川端探偵社」①
ひじかた憂峰/たなか亜希夫 日本文芸社・刊 590円(税抜き)
隅田川のほとり浅草に建つ探偵事務所を舞台に、一風変わった依頼を引き受ける探偵と海千山千の所長の人生喜劇。 下町人情と忘れられた昭和の香りがいっぱいのペーソスあふれるストーリー、ガキには判らぬ男のロマン、ほろにが哀切物語。
「海町diary1 蝉時雨のやむ頃」
吉田秋生 小学館・刊 505円(税抜き)
幼いころ離婚して出て行った父の訃報を聞き山形に向かった三姉妹の前に現れた母違いの妹、その母も病気で亡くなり現在の義理の母は自分の連れ子で精一杯。 妹の健気さを知り三姉妹は鎌倉で一緒に暮らさないかと妹「すず」を誘うが・・・。
「海町diary2 真昼の月」
吉田秋生 小学館・刊 505円(税抜き)
三姉妹と鎌倉で暮らし始めた「すず」、持ち前の明るさと積極性で地元のサッカーチームにも参加。 少しずつ打ち解けていく三姉妹とすず、古都・鎌倉を舞台に日々の移ろいとそれぞれの生活を描く優しさあふれるシリーズ第二弾。
「海町diary3 陽のあたる坂道」
吉田秋生 小学館・刊 505円(税抜き)
最初の出会いから季節が一巡りした夏、すずと三姉妹は父の一周忌で山形に向かう。 複雑な思いのすずに思いもよらない出来事が・・・ 美しい鎌倉の風景と家族の「絆」を描く好評シリーズ第三弾。
「しろいくも」
岩岡ヒサエ 小学館・刊 505円(税抜き)
亡くなったおばあちゃんの残したもの、それを慈しむおじいさんと犬との静かな時間。 表題作「しろいくも」を含む伝えたい情景を豊かに描く同人誌界の俊英、初の単行本。
「天才 柳沢教授の生活 ベスト盤」
ブルーサイド・レッドサイド 山下和美 講談社文庫・刊 各552円(税抜き)
コミック単行本30巻の中から精選した各13本を収録したベスト盤、好評につき続巻「オレンジ」と「グリーン」も発売中。 1988年より「モーニング」に不定期連載している人気コミック。 Y大経済学部・柳沢教授の人間観察を通してみる愉快な日常生活。 教授の見つめる目は、いつも人にやさしい。 単行本を全巻読破したのに、セレクト版が出ると買ってしまう。 ほかに「孫 華子との生活」愛猫「タマとの生活」が単行本セレクトで出版されている。
「愛すべき娘たち」
よしなかふみ 白泉社・刊 552円(税抜き)
娘と母、娘と祖母、母と祖母・・・男女の愛、肉親の愛、学友の愛・・・双方向の愛、一方向の愛、全方向の愛。 女という不思議な存在のさまざまな愛のカタチを静かに深く鮮やかに描く珠玉の作品集。 帯は最新刊となっていますが、発行2003年・永遠のロングセラーです。
以上、コミックスのご紹介でした。 次回は書籍の珠玉作をご紹介したいと思います。
いつもありがとうございます。
では、又♪
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コメント
おぉ~、どれも読んでみたい本ばかりです。
ぶんぶんさんにお借りして、最近のコミックというのを知った次第ですが、コミックといえども、文学作品と同等のレベルです。
今までお借りして、印象深いのは、お風呂のコミックと、樋口一葉のコミック(両方ともタイトル忘れ)です。
よしながふみさんのは是非読みたい。
『大奥』は全部買いました。
ぶんぶんさんが読書会にもってきて下さる本は、いつも注目の的です。
投稿: しいか | 2011年3月16日 (水) 20時47分
しいかさん、こんばんわ♪
本という物は不思議ですね。
ただそこに有るだけでは、単に「紙」と「インク」という物質です。
人が手に取ることによって、違うモノに変化します。
しかも、手に取るヒトによって変化の度合いが違うというのも面白い現象ですね。
いつも読書会では迷います。
読んで良かったものを紹介するか、他の人にも読んで欲しいものか。
人、それぞれ生活、好み、性別、年齢・・・
そして、自分の嗜好、指向、思考、試行・・・
果たして、どこに焦点を定めたら良いのか。
漫画を読む自分、時代小説に浸る自分、サブカルチャーを追っかけるオタクの自分、恋愛小説に在りし日を思い、刑事になって犯人を追う、自分の紹介する世界はどれなんでしょう。
本というインナートリップを紹介する作業は魅力でもあり不毛でもありますね。
表紙でも、帯のキャッチコピーでも、当然、作家でも気になったら手に取って下さい。
それが未知への始まりかも知れません。
ごめんなさい!
しいかさんへのご返事ではなくなってしまいました。
でも、本好き、映画好き、そして「人」が好きな、しいかさんには、判ってもらえるかも・・・
いつもありがとうございます。
では、又♪
投稿: ぶんぶん | 2011年3月16日 (水) 21時47分
みんなおもしろそうですね(^^)
大人向けのコミックなんですね。
恥ずかしながら知っている作品は一つもありませんでした。
あらすじや紹介の文章は自分で考えたんですね。
本当にすごいです!
投稿: スマッシュ | 2011年3月17日 (木) 20時45分
スマッシュさん、こんばんわ♪
はい、赤いチャンチャンコを着る歳になっても「漫画」です(笑)
でも、漫画というのは奥が深いのです。
ストーリーとキャラクター、すべて一人で考えるのが漫画家です。
最近?は原作者付というのが、パターンですが、話と絵と分離してしまっています。
絵だけは描ける作家は「絵本作家」でしょうね。
なんで漫画家かという問題に直面してしまいます。
ストーリーが好きなら「小説家」
絵が好きなら「画家」
ですよね。
絵とストーリーの才能を持った人が「漫画家」です。
文学以上という表現がありましたが、当然です。
漫画家は、映画でいうと「監督」にあたるのです。
能力のある個人を束ねて活動しているのが「さいとう・たかおプロ」です。
脚本、画、取材、構図、背景、というように細分化しています。
よって、さいとう・たかおは、漫画家では無いのです。
漫画プロデューサーもしくは、漫画ディレクターなんです。
「ゴルゴ13」はプロダクション作品ですよね。
でも、スポットがあたるのは「さいとう・たかお」
映画でいうと「黒澤明作品」みたいなものかも。
役者、カメラマン、脚本家の総合芸術が「クロサワ」
になってしまう・・・
漫画は原作抜きのものを読みたいですね。
だって、それが「漫画」ですもの。
いつもありがとうございます。
では、又♪
投稿: ぶんぶん | 2011年3月17日 (木) 21時36分
コンバンワ
漫画家ヮ 映画監督 ってまったくそのとおりだと思います
大泉という土地柄 時々 東映映画の衣装 絵コンテ 台本 など ・・
展示されることがありますが
ここまで細かく指定されているんだ と ビックリしてしまいました
。。 映画って ホームビデオと違うんだネ って バカな
納得をしてしまいました 。。
素晴らしい作品の数々 ですね どの作品も好きですケド
「海町 ・・」が 大好きかも^^v ゴルゴヮ別としてね^^v
投稿: 台所のキフジン | 2011年3月19日 (土) 23時01分
キフジンさま、こんばんわ♪
夜更かしですねって、私も同じか(笑)
「海街~」は良い作品ですよ。
古都・鎌倉の自然と複雑な人間関係、といっても
笑いあり、涙あり、テレビのホームドラマのようです。
そう、「向田邦子」ドラマの感じです。
是非、お手に取ってみて下さい。
ゴルゴといえば、「船戸与一」が小説化しましたね。
自身が脚本を担当した3話を小説化するそうです。
「落日の死影」がすでに発売されていますが、劇画の
小説化って、逆じゃないですか。
本来、活字に絵を付けてコミック化もしくは原作付き
が、パターンですよね。
昔読んだものを、わざわざ活字で読み直すものです
かね?
それがたとえ、直木賞作家のものであっても・・・
いつもありがとうございます。
では、又♪
投稿: ぶんぶん | 2011年3月20日 (日) 00時29分
ゴルゴならいくらでも話を脹らませるから ・・
いくらでも アリ かもよ^^v
コミックの方が入り込みやすいって云うのか
物語にのめりこんでいっちゃいますよね
ホトンド 詠んだと思うけど 題名まで覚えてないです
コミック好きの歯医者さんが居て 其処に通っていたんですけど
好きな人たちが集まるんですよね ・・
この巻 持ってる とか コレ面白いよ とか
治療を待ちながらの読書会? でした。。v
投稿: 台所のキフジン | 2011年3月20日 (日) 22時24分
こんばんわ♪
当時駆け出しの船戸与一がゴルゴの脚本を書いた
話が3話あります。
今、書き直すと重厚さが増すかも知れませんね。
しかし、ゴルゴのストーリーとしては大筋を変える
訳には出来ないでしょうね。
お話としては完結しているエピソードですから。
どうせなら、新しいストーリーで船戸与一が書き下
ろすものを読んでみたいですね。
中近東を舞台にしたら独壇場でしょうね。
やっぱり今でもゴルゴ好きなキフジンさまへ
そろそろ不可能射撃が見てみたいぶんぶんより。
いつもありがとうございます。
では、又♪
投稿: ぶんぶん | 2011年3月20日 (日) 23時18分