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2009年11月14日 (土)

外は雨、たまにはお家で♪

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今宵は、最近お気に入りの「本」のお話をしたいと思います。 四六時中、本を片時も離さないぶんぶんですが、中には「気になる本」の一冊や二冊はあります。 そんな何冊かをご紹介します。

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先ずは、『センセイの鞄』 川上弘美 文藝春秋・刊 (解説/木田 元・哲学者)

2001年発行の「谷崎潤一郎賞」を受賞した作品の文庫化したものです。 実は2004年に文庫になっていましたが未読でした。 その後、「新潮文庫」にも入っていますが、それまた未読。 何故今頃?とお考えのことと思います、次の画像と深い関係があります。

『センセイの鞄』 川上弘美・作/谷口ジロー・画 双葉社・2009年9月刊 

はい、大好きな谷口ジロー氏が漫画化したと聴いて書店に行ったのですが、生憎と売れ切れで注文しました。 で、来るまでに「原作」を読んだ訳です。 

十数年振りに会った高校の恩師と再会したツキコさんとセンセイの淡々とした交流が酒場を軸に展開します。 歳の離れた二人の抱えた切ない思いとゆったりとした日常が静かに流れていく日々を描いた作品です。

なるほど、このストーリーなら、谷口ジローにぴったりと思いました。 谷口の人物造形と世界観、緻密な作画とムード。 本が来るまでにイメージは出来ていました、後はその世界に浸るだけ。 どちらが、と言えません、ただ川上の世界観を実写した谷口の世界。 どちらも、「センセイの鞄」なんだと思います。 漫画は原作の前半部分が一巻に収まっています。 二巻は来年一月発行とか、結末を知っていても待ちわびる一冊です。

 

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変り種を二冊、初めは 『古本道場』 角田光代・岡崎武志 ポプラ文庫 (解説/石田 千・作家)

神保町、早稲田、荻窪、鎌倉・・・古本道を極めた岡崎師匠の指令を受け、弟子の角田光代が古本屋街に古本を探しに行く、それがいつの間にか自分探しの旅に・・・  本を通して売り手と買い手の心の触れ合い、本との出会いと別れ、本との付き合いがいとおしくなってしまう一冊。 新感覚の読書ガイドともいえる好著、2005年単行本として刊行した年に角田は「直木賞」を受賞、時の人となる。

続いて、『色の日本語いろいろ辞典』 加藤迪男 日本地域社会研究所・刊

豊かな表現から生まれた日本語の色名を色別に分けて、自然や文学とからめて解説する異色の書。 「薄紅」「弁柄色」「鳥の子色」「利休鼠」など、201色を色見本を付けて日本語としての色の成り立ちを解説。

 

次は、「昭和の天才絵師・上村一夫」の漫画文庫を三冊、ご紹介いたします。

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『菊坂ホテル』 笠倉漫画文庫 (解説/林静一・画家/デザイナー)

大正八年に出来た本郷の菊富士ホテルをモデルに、経営者の娘で管理を任されている「八重子」を中心に、竹久夢二、伊藤晴雨、夢二と晴雨のモデル・お葉、谷崎潤一郎、佐藤春夫、今東光、芥川龍之介、菊池寛、斉藤茂吉、月形龍之介らが繰り広げる、関東大震災前の揺れ動く情勢と文化の息吹の中で翻弄される人たちを交差させ、上村独自の妖艶さも加わった風狂の世界。 フィクションではあるが、大正の浪漫あふれる実景に見えてくる上村晩年の作。(と、いっても45歳の若さで逝ってしまったのだが・・・)

『一葉裏日誌』 小学館漫画文庫 (エッセイ/上村 汀・実娘)

若くして突然世を去った、昭和の天才絵師・上村が死にたじろぐことのない人の心の強さを薄命の天才・樋口一葉に重ね合わせて描破したこちらも遺作といえる晩年の作。 神楽坂の花柳界を舞台にした帯師の活躍を描く「帯の男」を併録。

『凍鶴』 小学館漫画文庫 (エッセイ/阿久 悠・作詞家)

東京の花柳界の置屋を舞台に“仕込っ子”の「おつる」が芸者に成長するまでを男女の愛憎をからめて描く。 女の強かさと男の純情を対比させて情念の世界を活写する力作。

 

最後は、林静一の画集を二冊。

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『ジャパニーズ・ウーマン』 林静一 サンリオ

「詩とメルヘン」「いつかどこかで」を中心に、書籍カバー、レコードジャケット等のイラストを集めた第一画集。 うたかたの夢を追う、たゆたう女たちの歓びと哀しみを描く現代の抒情画人の世界。

『恋文-こひぶみ-』 林静一 サンリオ

「清酒・富久娘カレンダー」「白雲閣ポスター」や「レコードジャケット」「NHKみんなのうた」等、バラエティーに富んだ第二画集。 恋に焦がれる女性のしぐさを、そっと包み込むようなやさしい筆遣いで描く画人の独壇場。 着物姿が大正浪漫を感じさせる画集です。

雨の日の徒然話にお付き合い有難うございました。

今宵はこれにて、では又♪

End

 

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

手あぶりの火鉢に恋す雨の夜は
  キミ帰るかと しずくにタズネ

素敵な本ばかりですネ
子供の頃 中学生の頃
古本屋さんになりたかったんです
木枠のガラス戸を引いて入って行くと
瞬時で人をみられているような気がして
ココではウソはつけないな ナンテ思ったりしました

投稿: 台所のキフジン | 2009年11月15日 (日) 14時32分

さすが幅広い分野の本の紹介有難うございました。
『センセイの鞄』だけ文庫で読みました。
たしかにまったりした作品ですね。お酒とつまみが年齢を超えて
二人の関係をどこまでも平行線でしたね。

印象に残る作品ですね。コミックで出ているのですか?
感性の光る作品になっているのでしょうね。

イラストや画集などぶんぶんさんワールドがしっかり出ていますね。

投稿: 本屋のオバさん | 2009年11月15日 (日) 17時43分

キフジンさま、こんばんは♪
 
古本屋さん、何となく落ち着く空間です。
新刊本屋さんみたいにキラキラしてなくて、ちょっぴり薄暗く
何か宝物がありそうな予感がしました。
薄暗くしているのは、本の「焼け」を防ぐためというのを知った
のは、いつの頃だったでしょうか。

いまは明るい店内で、新刊から一週間で古本になってしまうも
のもあります。
ただ、やはり不景気なのでしょうか。
先日、古本屋さんと話していたら「最近、新刊の入りが悪い、
買い控えているかな」と、言っていました。
新刊本屋さんもキビシイご時勢、古本屋さんの閉店も多いそう
です。

好きな本に囲まれた古本屋のオヤジに憧れたのは、はるか
昔になってしまいました。
いつも有難うございます。
では、又♪

投稿: ぶんぶん | 2009年11月15日 (日) 20時55分

オバさん、こんばんは♪

今、ヨーロッパで評価の高い「谷口ジロー」、双葉社と小学館で
ジョイント・キャンペーンを展開中です。
新刊も続々(といっても、焼き直しが多いのですが)刊行中です。
「坊ちゃんの時代」や「犬を飼う」などが有名です。

「センセイの鞄」・・・
良いですね、しっとりとした時間が流れ、大人の会話で話が進む
大事件が起きる訳でも無し、ちょっとした痴話喧嘩が心に刺さる。
小説では表現しなかった二人の表情が漫画では武器になってます。

松本清張の「0の焦点」映画化ですね。
文庫本は売れているのでしょうか。
いつも有難うございます。
では、又♪

投稿: ぶんぶん | 2009年11月15日 (日) 21時19分

 ぶんぶんさんらしい本の数々。

「センセイの鞄」は、リアルタイムで読んだので、もうずい分と前です。

 川上弘美さんは、芥川賞をとった『蛇を踏む』を、雑誌文芸春秋で読んで以来、注目して、新しい作品がでるたびに次々と読んでいました。

 デビューは、ネット通信の文学賞をとった作品で、確か、くまちゃんが散歩に行こうと誘いに来た、というような話で、こんな幼稚な話で賞がとれるんだー、と思ったのでした。

 文体は平易で、人の名前はカタカナ書きであり、だれにでも書けそうな文章ですが、色々読んでいくと、これは、書けそうで書けないものだとわかってきました。

 理科の先生をしていた、というのが作品のシンプル感につながっているのでしょうか。

 背が高く、ほっそりとして、色白で、ロングヘアーで、ぶんぶんさん好みの女性かもしれないです。

 居酒屋でお酒を飲む場面を読むと、お酒飲みたくなりますね。

 一時期はまって、最近は全然読んでいないです。

 もう1冊、気になったのが、『古本道場』。
つい先日、買ってきたばかり。
著者のサイン入りです。

 JPIC読書アドバイザーの講師に岡崎武志さんがいて、講義を聞いたばかり(2回目)です。

 実にオモロイ先生で、この古本道場を角田さんと出した時は、まだ角田さんが直木賞とっていなかったけど、角田さんが直木賞とったおかげで、爆発的に本が売れて儲かったようです。

 岡崎さんの古本コレクションを披露してもらったのですが、古本だけでなく、個人のアルバム(ある女学校の女性教師のもの)とか、戦前の小学生の絵日記、昭和初期の「はとバス」の案内チラシなど、マニアックで楽しかったです。

 私は、学生時代、古本屋さんでアルバイトがしたい、と思っていました。
新刊本屋さんと違って、いろんな宝物がありそうで、あこがれていました。

 林静一画集は、今度、読書会で見せて下さいね。

投稿: しいか | 2009年11月16日 (月) 17時53分

>四六時中、本を片時も離さないぶんぶんですが、

すごいですね・・・読書家ですね
それでもぶんぶんさんのブログの文書の
素晴らしさが理解できました。

おじさんなど本と言えば写真雑誌しか見ません
本を読み、ブドグをUPし現場取材もし・・
あ~おじさんはまねができませんよ。

投稿: henna-ozsan♪ | 2009年11月16日 (月) 21時31分

しいかさん、お早うございます♪

丁重なコメント、ありがとうございます。
「センセイの鞄」なんとなく切なくなる話でもありますね。
「大人のおとぎ話」という感じです。
著者もイメージ通りの方みたいですね。
好きかも〜(笑)

岡崎師匠とも会った事があるんですね。
彼の「古本話」は天下一品ですものね。
コレクションも想像を絶するものがありそうです。
岡崎+角田という本好きには答えられないタッグの「古本道場」は、お宝本のひとつになりました。

いつもありがとうございます♪
では、又♪

投稿: ぶんぶん | 2009年11月17日 (火) 07時01分

ozsan、お早うございます♪

読書家・・・
いえいえ、普段は電車内の「通勤書斎」ですから、四六時中というのはややオーバーかも知れませんね。
文章力もコメントひとつに悪戦苦闘しています。
今、現在も(笑)

ブログ・・・
確かに、取材(?)、編集、アプローチ、レイアウト、説明、エンディング、以外と時間が掛りますね。
でも、楽しかった時間の再確認作業も楽しいものですよ。

いつもお邪魔してはおりますが、足跡も残さず申し訳ございません。
ますます、寒くなりますが体調に注意して、又きれいなシーンをご披露下さいね。

いつもありがとうございます。
では、又♪

投稿: ぶんぶん | 2009年11月17日 (火) 08時42分

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