蛍雪時代、新たなる春に♪
「自宅付近の野菜の花」をUPすると予告しましたが、「釣りキチ三平」の映画化の余韻をかって、矢口高雄の漫画を紹介しようと思い立ちました。 時は新入学、新生活の始まりです、この期を逃してはいつ発表できるのかと「割り込み」でこのトピックを立ち上げます。
蛍雪時代 僕の中学生日記
矢口高雄 講談社コミックス 四六判・上製 全5巻・各巻1,200円
「釣りキチ三平」で、釣りの魅力を全国の読者に伝えた作者ですが一貫して秋田の自然を描き、生き生きとした自然と人の触れ合いを発信しています。
そんな氏の教育、生活、生き方を自らの中学生活をテーマに、いつまでも続く自然と人間愛を伝える代表作のひとつです。 この作品は平成3年2月から平成5年9月まで「赤旗」日曜版に連載された作品です。
思い出に残る中学生の時代はどのように生きれば良いのか・・・? 心の安らぎと豊かな人間愛を綴った著者体験のエッセーコミック と袖文にあります。 各巻330ページ、全巻で1,700ページを越す大作です。 春から冬に、入学から卒業、そして高校への時代を学校の生活を中心に瑞々しい筆致で描いた大傑作コミックス。 携帯もPCも無いけど日々の生活に溢れる連帯感、人間賛歌ここにありといった作品。 発行は1993年ですが、現在は「文庫」でも発行していると思います。 是非、ご一読下さい。
「ぼくの学校は山と川」 「ぼくの先生は山と川」
矢口高雄 講談社文庫 A6判 各巻640円、620円
「ぼくの学校は山と川」 著者が秋田の山と川を舞台に夢多き少年時代の活躍を生き生きと描く、友達との愉快な川釣り、先生が教えてくれた生命の尊さ・・・痛快かつ感動のエピソードの数々。 漫画家の氏が熱い思いで綴るカット豊富な活字エッセイ。 収録作の複数が国語の教科書に載るほどの人気シリーズ。 解説 安部 進
「ぼくの先生は山と川」 シリーズ第2弾 著者の中学生時代、ユニークな運動会、村祭りでのヤクザの奮闘、優しい母との対話など、四季折々のエピソード満載で綴るエッセイ&コミック。 前出「蛍雪時代」とダブル部分もあるが活字版と漫画版との比較も楽しいです。 解説 谷川彰英
愛蔵版 ふるさと
矢口高雄 中公コミックス(中央公論社) A5判・ソフトカバー 全3巻 各巻・1,300円
各巻 850ページ、全巻で2,500ページを越す超大作にして著者の代表作のひとつ。 一貫して秋田の自然を描き続ける著者の熱い思いがたっぷり盛り込まれた大河ドラマコミック。 初出の双葉社B6版では前11巻 妻と別れ二人の子供を連れ秋田の村に帰ってきた家族の、自然と人々との交流を通じて成長していく人間ドラマ。 著者の全てが詰め込まれていると言って良いほどの感動作。 これを読まずして矢口高雄は語れない!
以上、春にスタートする方々に、是非、手に取ってもらいたい自然派作家の真骨頂の作品の紹介です。 普段コミック(漫画)なんか読まない方にこそお奨めします、忘れられた自然がここにあります。 雪深い奥羽の山の中、今も上級生を先頭に、ラッセルで登下校している子供たちの姿を想像しつつ、では、又♪
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コメント
「釣りキチ三平」なつかしいですね。昔はよく読みました。楽しいけど、釣りにあまり興味の無い私にはのめりこむほどの魅力はありませんでした。
でも、つりに対する姿勢、自然に対する姿勢には共感させられるものがありました。
今回紹介されているコミック、ぜひ読んでみようと思います。
ただ、ここしばらくは怒涛の日々で、図書館に行く余裕もありません。
投稿: しのさん | 2009年4月 9日 (木) 18時06分
しのさん、こんにちは♪
「釣りキチ三平」ご存知でしたか。
真面目な方なので漫画なんかお読みにならないかと誤解してしておりました。
「しいかさんの部屋」で「横山光輝・版 三国志」をお持ちと聞き、漫画にも造詣が深い事を知り、急に近い存在に思えています。
秋田の四季と人間賛歌、是非、手に取っていただけたらと思います。
いつも有難うございます。
では、又♪
投稿: ぶんぶん | 2009年4月11日 (土) 12時46分