外は雨、たまにはお家で♪
今宵は、最近お気に入りの「本」のお話をしたいと思います。 四六時中、本を片時も離さないぶんぶんですが、中には「気になる本」の一冊や二冊はあります。 そんな何冊かをご紹介します。
先ずは、『センセイの鞄』 川上弘美 文藝春秋・刊 (解説/木田 元・哲学者) 2001年発行の「谷崎潤一郎賞」を受賞した作品の文庫化したものです。 実は2004年に文庫になっていましたが未読でした。 その後、「新潮文庫」にも入っていますが、それまた未読。 何故今頃?とお考えのことと思います、次の画像と深い関係があります。 『センセイの鞄』 川上弘美・作/谷口ジロー・画 双葉社・2009年9月刊 はい、大好きな谷口ジロー氏が漫画化したと聴いて書店に行ったのですが、生憎と売れ切れで注文しました。 で、来るまでに「原作」を読んだ訳です。 十数年振りに会った高校の恩師と再会したツキコさんとセンセイの淡々とした交流が酒場を軸に展開します。 歳の離れた二人の抱えた切ない思いとゆったりとした日常が静かに流れていく日々を描いた作品です。 なるほど、このストーリーなら、谷口ジローにぴったりと思いました。 谷口の人物造形と世界観、緻密な作画とムード。 本が来るまでにイメージは出来ていました、後はその世界に浸るだけ。 どちらが、と言えません、ただ川上の世界観を実写した谷口の世界。 どちらも、「センセイの鞄」なんだと思います。 漫画は原作の前半部分が一巻に収まっています。 二巻は来年一月発行とか、結末を知っていても待ちわびる一冊です。 変り種を二冊、初めは 『古本道場』 角田光代・岡崎武志 ポプラ文庫 (解説/石田 千・作家) 神保町、早稲田、荻窪、鎌倉・・・古本道を極めた岡崎師匠の指令を受け、弟子の角田光代が古本屋街に古本を探しに行く、それがいつの間にか自分探しの旅に・・・ 本を通して売り手と買い手の心の触れ合い、本との出会いと別れ、本との付き合いがいとおしくなってしまう一冊。 新感覚の読書ガイドともいえる好著、2005年単行本として刊行した年に角田は「直木賞」を受賞、時の人となる。 続いて、『色の日本語いろいろ辞典』 加藤迪男 日本地域社会研究所・刊 豊かな表現から生まれた日本語の色名を色別に分けて、自然や文学とからめて解説する異色の書。 「薄紅」「弁柄色」「鳥の子色」「利休鼠」など、201色を色見本を付けて日本語としての色の成り立ちを解説。 次は、「昭和の天才絵師・上村一夫」の漫画文庫を三冊、ご紹介いたします。 『菊坂ホテル』 笠倉漫画文庫 (解説/林静一・画家/デザイナー) 大正八年に出来た本郷の菊富士ホテルをモデルに、経営者の娘で管理を任されている「八重子」を中心に、竹久夢二、伊藤晴雨、夢二と晴雨のモデル・お葉、谷崎潤一郎、佐藤春夫、今東光、芥川龍之介、菊池寛、斉藤茂吉、月形龍之介らが繰り広げる、関東大震災前の揺れ動く情勢と文化の息吹の中で翻弄される人たちを交差させ、上村独自の妖艶さも加わった風狂の世界。 フィクションではあるが、大正の浪漫あふれる実景に見えてくる上村晩年の作。(と、いっても45歳の若さで逝ってしまったのだが・・・) 『一葉裏日誌』 小学館漫画文庫 (エッセイ/上村 汀・実娘) 若くして突然世を去った、昭和の天才絵師・上村が死にたじろぐことのない人の心の強さを薄命の天才・樋口一葉に重ね合わせて描破したこちらも遺作といえる晩年の作。 神楽坂の花柳界を舞台にした帯師の活躍を描く「帯の男」を併録。 『凍鶴』 小学館漫画文庫 (エッセイ/阿久 悠・作詞家) 東京の花柳界の置屋を舞台に“仕込っ子”の「おつる」が芸者に成長するまでを男女の愛憎をからめて描く。 女の強かさと男の純情を対比させて情念の世界を活写する力作。 最後は、林静一の画集を二冊。 『ジャパニーズ・ウーマン』 林静一 サンリオ 「詩とメルヘン」「いつかどこかで」を中心に、書籍カバー、レコードジャケット等のイラストを集めた第一画集。 うたかたの夢を追う、たゆたう女たちの歓びと哀しみを描く現代の抒情画人の世界。 『恋文-こひぶみ-』 林静一 サンリオ 「清酒・富久娘カレンダー」「白雲閣ポスター」や「レコードジャケット」「NHKみんなのうた」等、バラエティーに富んだ第二画集。 恋に焦がれる女性のしぐさを、そっと包み込むようなやさしい筆遣いで描く画人の独壇場。 着物姿が大正浪漫を感じさせる画集です。 雨の日の徒然話にお付き合い有難うございました。 今宵はこれにて、では又♪
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